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1988 年度 実績報告書

地熱水の見掛け粘度に及ぼす重合シリカの影響-スケール成因に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62550456
研究機関東北大学

研究代表者

千田 佶  東北大学, 工学部, 教授 (10005499)

研究分担者 新堀 雄一  東北大学, 工学部, 助手 (90180562)
キーワードシリカ / シリカの重合反応速度 / 貯留層の透水性低下 / 溶解性シリカ / シリカの沈澱 / 全ケイ酸濃度 / ポリケイ酸 / モリブデン黄吸光光度法
研究概要

シリカの沈澱は地熱発電所の運営上重大な問題を引き起こしている。しかし、貯留層の透水性低下におよぼすシリカの沈澱の影響については未だ十分に検討されていないのが現状のようである。また、シリカの重合反応速度に関する研究は数多くみられるが、その反応速度式は研究者によって異なっており、統一的な見解は未だ得られていない。そこで今年度は貯留層の透水性低下におよぼすシリカの沈澱の影響を検討するために、ガラスビーズ充填層にシリカの沈澱を流した際の流量の経時変化を調べた。また、シリカの重合反応速度を検討するために過飽和状態における溶解性シリカ濃度の経時変化をモリブデン黄吸光光度法によって調べ、速度論的検討を行った。
その結果、以下のことがわかった。
(1)流量の減少におよぼすシリカの沈澱の影響は、ガラスビーズの粒径によって異なる。
ガラスビーズの粒径が0.3mmの場合において、充填層へ流入する沈澱量が多いほど実験開始直後の流量の減少は大きい。また、その減少が起こった後も、流量はゆるやかに減少する。
ガラスビーズの粒径が1mmの場合において、流量は実験開始直後に急激に減少し、その後回復する。また、充填層へ流入する沈澱量が少ない場合には、初期流量が大きいほど流量の減少は小さい。
(2)溶解性シリカの減少速度は、pH8〜9、温度30℃〜50℃、NaCl無添加初期溶解性シリカ濃度約520ppm、全ケイ酸濃度約570ppmの場合、ポリケイ酸の表面積および過飽和溶解性シリカ濃度の2乗に比例する。

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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