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1987 年度 実績報告書

物理探査法による採掘管理のための岩盤調査に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62550467
研究機関早稲田大学

研究代表者

萩原 義一  早稲田大学, 理工学部, 教授 (50063095)

研究分担者 橋本 文作  早稲田大学, 理工学部, 教授 (50063269)
キーワードパワー / スペクトル減衰比 / 重回帰分析 / 不連続面
研究概要

物理探査法による採掘管理のための岩盤調査に関する研究として, 開発中の石灰石鉱山において岩盤内の不連続面の状況を把握するために, 岩盤内の不連続面の量, 開口幅, 方向と岩盤のP波速度, 弾性波の伝播に伴なうパワー・スペクトル減衰比の関係を, パーソナル・コンピューターを使い重回帰分析を用いて定量的に検討を行った. 研究結果は以下に示す通りである. なお, 測定系の周波数特性からスペクトル解析は10KHzまでの範囲で行なった.
1.P波速度は, 不連続面の量, 開口幅, 方向のうちの特定要因に強い影響を受ける物理量ではなく, 岩盤の工学的特性を示す1つの総合指標であるといえる.
2.重回帰分析の結果, パワー・スペクトル減衰比は挟在物質を伴なわない不連続面の開口幅と密接な関係にあることがわかった. 特に7.0, 8.0, 8.8KHzにおいては, 相関, 偏相関係数0.9以上, 影響度(標準回帰係数の絶対値)0.9以上, 寄与率0.8以上を示し, これらの周波数におけるパワー・スペクトル減衰比は, 挟在充填物質を伴わない不連続面の開口幅に完全に依存していると考えられるとこがわかった.
また, 開口幅と波長の関係から理論計算することにより, 本測定区間の不連続面の開口幅は7.0, 8.0, 8.8KHz近傍のパワー・スペクトルを最も大きく減衰させることが確認された.
パワー・スペクトル減衰比は, 挟在物質を伴わない不連続面の開口幅と密接な関係にあり, 減衰特性から開口幅の推定が可能であることがわかった.
現在, 伸縮計を用い岩盤の変形量の継続測定中である. 顕著な変化が現われたら再度, 同測定を行ない, パワー, スペクトル減衰比から開口幅の変移を推定する予定である.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 萩原 義一: 骨材資源. 19. 71-75 (1987)

  • [文献書誌] 萩原 義一: 早稲田大学理工学研究所報告. 119. 42-48 (1987)

  • [文献書誌] 萩原 義一: 日本鉱業会誌.

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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