研究課題/領域番号 |
62550467
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
橋本 文作 早稲田大学, 理工学部, 教授 (50063269)
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研究分担者 |
萩原 義一 早稲田大学, 理工学部, 名誉教授 (50063095)
野口 康二 早稲田大学, 理工学部, 助教授 (50147948)
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キーワード | 不連続面 / 岩盤分類 / クラスター分析 / 弾性波減衰特性 |
研究概要 |
物理探査法による採掘管理のための岩盤調査に関する研究として、前年度の調査結果をもとに、以下の検討を行った。 1.不連続面の開口幅と弾性波伝播特性の関係を、実験・理論の両面から検討することにより、開口幅の定量化の可能性を調べる。 2.岩盤をある一定の基準に従って区分あるいは等級づけすること(岩盤分類)は、岩盤を安定度により分類すること、あるいは切羽ごとの適切な採掘条件を決定することにつながる。しかし従来の肉眼観察による岩盤分類は、ある小範囲に適用する場合にも多大な労力と時間を要する。そこで、短期間に広範囲の岩盤を分類することを目的とし、弾性波伝播特性による岩盤分類の可能性について調べる。 以上の研究とは、共振周波数の高い加速度型ピックアップを用いた。その結果は以下の通りである。 1.不連続面を透過する弾性波の減衰を、振散・粘性、さらに不連続面内の反射、散乱の結果であるとして誘導した。開口幅-初動振幅減衰比の理論式は実験結果と良く適合し、初動振幅比による開口幅の定量化が可能であることがわかった。 2.岩盤内を伝播する弾性波のパワー・スペクトル減衰特性から、クラスター分析の手法を用い岩盤分類を行ったところ、クラスター間の非類似度の定義によらず岩盤分類結果はほぼ一致した結果が得られた。そして電力中央研究所式岩盤分類の結果とクラスター分析による岩盤分類の結果の間には良好な対応関係がみられ、弾性波のパワー・スペクトル減衰特性による岩盤分類が可能であることがわかった。
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