研究概要 |
10°, 28°および90°のねじり粒界をもつ99.99wt%アルミニウム双結晶に30%の引張ひずみを与えた後, 主として, 753Kで焼鈍し, 再結晶におよぼす結晶粒界の影響を調べた. その結果, 引張変形中ねじり角が減少する結晶粒界が, 増加するものよりも再結晶しやすいことがわかった. また, ねじり角の変化量の大きいほど再結晶しやすかった. 双結晶試料のおもて面とうら面では, 結晶粒界における再結晶の度合が一般に異っていた. 再結晶粒の結晶方位はバルク応力と粒界近傍に生ずる局所応力によって誘発されるすべりの様式でほぼ決まる. 粒界が{111}面の双結晶の粒界再結晶は, 主として粒界面に平行な交差面に垂直な軸のまわりに, 変形したマトリックスを回転したものが多い. 以上の結果は, Scripta Metall.Vol.21(1987)PP.1039〜1044およびPP.1399〜1404に発表した. また, 種々の傾角の傾角粒界をもつアルミニウム双結晶の結晶粒界で刃状転位が粒界に集積するように方位づけると, 再結晶は, 隣接結晶の変形帯に沿って元の傾角粒界のひずみ誘起粒界移動が生じた. この結果は, Scripta Metall.Vol.21(1987)PP.1405〜1410および日本金属学会誌, Vol.51(1987)PP.1108〜1115に発表した. その他, 透過電子顕微鏡内で試料の加熱ができる加熱ホールダが入荷したので, それを用いた結晶粒界再結晶については, 元の粒界の傾角またはねじり角の変化, 変形帯とマトリックスの間の粒界の形成に関する知見を得たので, 日本金属学会春期大会で講演発表することになっている. 発表後投稿する予定である.
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