研究課題/領域番号 |
62550497
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
伊藤 耿一 東北大学, 工学部, 助教授 (30005425)
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研究分担者 |
佐川 武俊 東北大学, 工学部, 助手 (20005325)
高津 宣夫 東北大学, 工学部, 助手 (30005376)
佐藤 裕久 東北大学, 工学部, 助教授 (50005419)
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キーワード | 板材成形 / 曲げ加工 / 塑性理論 / 成形限界 / 積層材 / 粘弾塑性 / 樹脂複合材料 |
研究概要 |
前年度に試作を完了したねじり試験機により常温型、中温型各1種および高温型2種のコア樹脂についてリングねじり試験を実施し、単純せん断における加工硬化曲線のひずみ速度の影響を明らかにした。今回の試験はすべて室温(約20℃)でひずみ速度は0.00287-0.0718/sの範囲であるが、ブチレン系の樹脂はひずみ速度感受性が大きく、ウレタン系はあまり顕著ではなかった。従って、特にプチレン系の樹脂をコアにしている制振鋼板の成形性には成形速度が影響すると考えられる。せん断変形抵抗の値そのものは高温型、中温型、常温型の順に低い。一方、樹脂のせん断変形抵抗の成形性に及ぼす影響を円筒絞りの破断限界ひずみに着目して実験を行った結果、破断箇所のひずみの抑制効果を通して樹脂の変形抵抗が絞り限界の向上に寄与する程度が無視できないことがわかった。そこでこれを定量的に評価するための解析モデルを提案し樹脂の横弾性率、せん断降伏応力と破断限界歪の関係を明らかにした。また、V-曲げ加工の実験により両側スキン鋼板の相対ずれの分布、フランジ折れ曲げ量、端ずれなどの不良現象を測定しねじり試験による得られた樹脂のせん断変形抵抗の関係を求め、前年度に提案した理論による解析結果によるこれらの諸現象の予測の妥当性を改めて確認できた。
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