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1988 年度 実績報告書

耐熱高剛性を持つ急冷凝固アルミニウムー遷移金属合金の開発基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 62550501
研究機関名古屋工業大学

研究代表者

大橋 照男  名古屋工業大学, 工学部, 教授 (70024263)

研究分担者 三輪 謙治  名古屋工業大学, 工学部, 助手 (30110266)
キーワードヤング率 / 内部摩擦 / 耐熱性 / アルミニウケ合金 / 急冷凝固
研究概要

主にAlーMn系急冷凝固合金についてその固化組織および高温弾性挙動に検討を加えた。
急冷凝固で得られたリボン状試片を真空熱間プレスおよび熱間押出しを行うことにより、理論密度を持つ材料を作製した。この固化過程で急冷凝固時に過飽和に固熔したMnの約80%以上が析出する。析出したMnはAl_6Mn粒子として母相粒界に分布する。その平均サイズは、0.1μmのオーダーであり、母相粒はその約2倍程度で極めて微細である。この組織は、400℃以下の温度では短時間の加熱では殆ど影響を受けず熱的に非常に安定である。この組織で見られるAl_6Mn粒子の分布は典形的な対数正規分布を取ることが示された。
高温組織の安定な本合金系の機械的性質としてヤング率の温度依存性を調べた。このために、高温測定も可能な横振動法によるヤング率測定装置の試作を行った。方法は、試料を加熱炉中に0.05mmの径の2本のニッケル線で水平に吊し、加振および振巾の受信はこの細線を通して行うものである。この装置の最適測定条件(試片の大きさ、重量、吊線間隔、吊線の太さ、長さ)の決定を標準試片(純銅、純アルミニウム等)で行い、その精度を確認した。この装置により最高450℃までの温度範囲で上記固化材のヤング率と内部摩擦の測定を行った。ヤング率の温度による変化は、AlーMn系合金では、1%Mn組成までは純アルミニウムのそれと変らず、約200℃以上で弾性率の緩和が生じる。しかし、3%Mn以上ではこのような緩和は抑制された。これと平行して得られた内部摩擦は低Mn組成では約300℃にピークを持つが、3%Mn以上になるとこのピーク強さが弱くなるかほぼ消滅する。このような結果は試料中に分布するAl_6Mn粒子に関連することが電顕組織との対応から示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 大橋照男,浅井健太郎,武津典彦: Journal Materials Science.

  • [文献書誌] 大橋照男,載励策: 軽金属.

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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