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1987 年度 実績報告書

固相接合における接合部形成過程の解析とその予測

研究課題

研究課題/領域番号 62550534
研究機関大阪大学

研究代表者

高橋 康夫  大阪大学, 工学部, 助手 (80144434)

キーワード固相接合 / 拡散接合 / 接合機構 / 接合のモデル化 / 接合過程の予測
研究概要

固相接合における接合部形成過程の解析に当って, まず数値計算による検討を行なった. 数値計算は接合界面における空隙消失過程を対象として行なった. 数値計算上の手法とその安定性を確保するための検討を行なった. 手法は差分法とオイラ法に基づいている. 空隙表面上に40〜50点の節点を配する中心差分法を作用した. 原子の移動は表面拡散によって律速されると仮定した. すなわち, 表面拡散係数が境界拡散係数より十分小さいと仮定している. 孤立空隙の収縮のほかに, 接合界面上に配列している空隙の収縮過程も解析した. 簡単のために, 初期空隙は対称性断面を有する円筒状に仮定した. これらの数値実験により空隔収縮過程を視覚的にとらえることが出来るようになった. 空隙(ボイド)収縮は, 空隙間隔, 空隙高さ幅等の幾何学的パラメータに依存することがわかった. また, これは, 当然, 温度や応力(圧力)にも依存する. ボイド収縮の活性化エネルギはln(T/tv)-(1/T)プロットによって得ることがわかった. ここでTは絶対温度, tvはある一定体積量のボイド収縮をするに要する時間である. 一方, tv応力指数nは一定せず, 圧力減少にともない-0.85から-0.3へと増加する径行が見られた. ただし, これは低下圧力域(P<10MPa)の現象である.
以上は, 数値モデルによる基礎研究であるが, このような基礎資料を得て, より実際的な数値モデルを試作した. このモデルには拡散機構だけでなく, 変形機構も組み込まれている. ただし, 数値計算の簡単化を考慮して, 差分法を採用せず, 半解析的手法をとっている. 実験結果との比較から, 接合率80%近傍までは, ボイド間隔を一定にしたモデルでもよくあうが, 接合完了時刻を精度よく予測できない. 現在, ボイド間隔の推定手法について検討しているところがある. この推定法が確立できれば, 数値モデルによる予測性はより高まるものを期待される.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 高橋康夫, 上野文義, 西口公之: Acta Metallugica.

  • [文献書誌] 高橋康夫, 西口公之: 国際溶接学会年次大会.

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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