研究課題/領域番号 |
62550548
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
伊永 隆史 岡山大学, 工学部, 助手 (30124788)
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研究分担者 |
加瀬野 悟 岡山大学, 工学部, 助手 (90169459)
高橋 照男 岡山大学, 工学部, 教授 (60032918)
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キーワード | レーザー分光 / 半導体レーザー / フローインジェクション分析 / 高速液体クロマトグラフィ / 最適化 / 化学計測 / オプトエレクトロニクス / 数値解析 / 化学センサー |
研究概要 |
フローインジェクション分析(FIA)や高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などの流通式化学計測法における、細管内流れでの流動・拡散理論や送液ポンプ・フロー検出器等に関する計測機器・分析装置工学の基礎研究を目的に理論と実験の両面から研究を行った。 まず実験のFIA装置を用い基礎的に検討した結果、FIAやHPLCでは細く、短い反応管流路と、極低流速の送液と、微小なフローセルを用いることにより、従来にない多くの利点をもち、高感度な流通式化学計測法を構築できることを示し、さらに理論的考察及び実験により立証した。この結果はFIA研究の第一人者であるRuzuckaらが既に提案しているミクロFIA装置とは極低流速の流れを用いる点で根本的に異なる。 次に、細管内流れの数値解析データに基づき、半導体レーザーや光ファイバーなどのオプトエレクトロニクス技術を駆使し、超高感度検出を目的として流通式化学計測法に汎用の検出器の開発を行った。その結果長光路フローセルとの組み合せで超高感度検出が可能なことを明らかにし、ハイテク産業で多用されている純水中のシリカ定量への応用で好成果をあげた。また、従来のフローセルに比べ格段に進歩したガラスキャピラリーフローセルを新たに考案し、液流れの乱れがない新構想の吸光光度検出器の開発にも成功した。この吸光光度検出器によれば、従来の約200倍の高感度が達成可能となり、超微量成分の検出に多大の威力を発揮することが期待される。 検出器の高感度化により、FIA装置の高性能化・高機能化が可能になれば、FIA独自の迅速な応答特性を生かして、流通式による化学センサーとしてのセンシング機能の発現が望めるので、製造プロセスや排水処理等においてインライン検出の可能な化学計測システムを築ける。
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