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1987 年度 実績報告書

分子認識的起泡分離法の開発研究

研究課題

研究課題/領域番号 62550550
研究機関東京都立大学

研究代表者

保母 敏行  東京都立大学, 工学部, 教授 (00087321)

研究分担者 小林 英吾  東京都立大学, 工学部, 講師 (90087320)
キーワード起泡分離法 / シクロデキストリン / 界面活性 / フェノール類
研究概要

まず, シクロデキストリンの起泡分離の可能性を検討した. すなわち, α-シクロデキストリン, β-シクロデキストリンおよびジメチルーβ-シクロデキストリンの3種の水溶液について分離することを検討した. その結果, そのままでは分離は不可能であることが分った. そこで, 界面活性剤の助けをかりた起泡分離を検討した. 界面活性剤にはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム, 硫酸ドデシルナトリウム等4種について検討をした. ドデシルベンゼンストホン酸ナトリウムを用いることによりジメチルーβ-シクロデキストリンの分離濃縮が可能であり, 1×10^<-6>〜5×10^<-6>mol/lの濃度範囲で定量が可能であるとの知見を得た. 次に, この起泡分離条件を用いてフェノール類の選択的分離が可能であるかどうかについて, いくつかのアルキル置換フェノール類を試料として分離を試みた. 界面活性剤がシクロデキストリン分子内に入ってしまう, 言換えると界面活性剤の方がフェノール類よりも抱接しやすい, と考えられる原因から良い結果は得られなかった.
次に, シクロデキストリン自身を界面活性にして利用することを試みた. 界面活性にする方法として, シクロデキストリンのOH基をアルキルエステル化することを試みた. C_3からC_6の酸塩化物を用意し, ピリジン中でシクロデキストリンと反応させることにより, いくつかの界面活性シクロデキストリンを合成できた. 特に, 酪酸エステルとしたものが水溶性, 界面活性とも良好であった. p-n-ブチルフェノールを試料とし, 起泡分離を行ったところ界面活性シクロデキストリンによる効果が確認出来た. pH, シクロデキストリン量など実験条件を検討し, p-n-プチルフェノールを定量的に分離できる条件を定めることが出来た.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 上野孝司, 小林英吾, 保母敏行, 鈴木繁喬: 分析化学. 36. 740-744 (1987)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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