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1987 年度 実績報告書

新しいニオブ酸チタン酸リチウム固溶体の合成と誘電特性

研究課題

研究課題/領域番号 62550551
研究機関北海道大学

研究代表者

島田 志郎  北海道大学, 工学部, 助教授 (90002310)

研究分担者 小平 紘平  北海道大学, 工学部, 教授 (60002002)
キーワードニオブ酸チタン酸リチウム固溶体 / 誘電特性 / 強誘電体
研究概要

Li_2CO_3/TiO_2/Nb_2O_5系の固相反応を1050〜1080°Cの範囲で行ない得られた生成物の粉末X線回折を測定した. その結果, LiNbO_3-Li_<1.33>Ti_<1.66>O_4とLiNbO_3-Li_2TiO_3相線上及びこの2つの相線で囲まれた領域の一部で新しいニオブ酸ナタン酸リチウム固溶体が生成することが分った. 特に, (1-X)LiNbO_3-XLi_<1.33>Ti_<1.66>O_4の組成の混合物ではX=0.09〜0.38molの広い領域で単一相の新固溶体が生成した. 次に, Li_2MoO_4/LiCl系フラックスを使って1100°Cから徐冷法によってLi:Ti:Nb=19:10:12の組成を持つ新固溶体の単結晶の育成を行った. 結晶は最大の大きさ数mmの透明な六角板状であった. この板状面に垂直にX線を入射して得られたプリセッション写真は六回対称を示したので六方晶に属することが分った. また, 板状面に平行な軸を回転軸とするワイセンベルク写真から格子定数を求めた結果, a_0=15.42A2F2, C_0=41.4A2F2となり, LiNbO_3の格子定数a_0, C_0の約3倍の値を示した. 固相反応によって上記のLiNbO_3-Li_<1.33>Ti_<1.66>O_4相線上の種々の組成を持つ粉末試料を1100°Cで焼結してLCRメーターによってこの焼結体の誘導率の温度依存性を1000°Cまで求めた. 誘電率-温度曲線は750〜970°Cの範囲で組成に依存して可逆的なピークを示したので, 各ピークはキュリー温度に相当し新固溶体は強誘電体であると考えられる. このキュリー温度は, 組成範囲の単一相を与える組成0<X<0.38でXの増加に伴ないLiNbO_3の単味の1200°C(報告値引用)から750°Cまで急激に降下し, 新固溶体とLi_<1.33>Ti_<1.66>O_4の共存領域である0.38<X<0.5ではほゞ一定の温度750°Cを示した. しかも, 各キュリー温度での誘電率はいずれの組成でもε=10^4以上の値を示して非常に高いことが分った.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.Shimada,C.Kawai,K.Kodaira,T.Matsushita: Journal de Physique Colloques. 47. 467-472 (1986)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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