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1988 年度 実績報告書

室内汚染と気相ラジカル発生機構に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62550604
研究機関東京大学

研究代表者

田村 昌三  東京大学, 工学部, 助教授 (30114557)

キーワードシガレットスモーク / ポリマーの燃焼 / 気相ラジカル / シミュレーション / ESR
研究概要

室内環境汚染の一種ともいえるシガレットスモークや室内での石油、ガス等の燃焼からのスモーク、あるいは火災時における可燃物の燃焼スモークからの高反応性で、見かけ上長寿命の気相ラジカルの生成挙動とその機構に関する検討の結果、次の知見を得た。
1.シガレットスモークからの高反応性で、見かけ上長寿命の気相ラジカルの生成を説明し得る主要な過程と考えられるオレフィン-NOx-空気系反応について、反応モデルを考案し、計算機シミュレーションによりその妥当性を検討した。
また、シガットスモーク中に存在する多応性炭化水素では、パラフィン類やアルデヒド類に比べてオレフィン類のラジカル生成能が大きく、特にイソブチレンおよびイソプレンの生成能が大きいことが明らかとなった。
上記生成過程以外の燃焼火災からの直接生成や含酸素準安定生成物の生成と分解による高反応性で、見かけ上長寿命の気相ラジカル生成の過程はNOが存在するシガレットスモークの場合は重要ではないものと推定される。
2.各種化学構造のポリマーおよび炭化水素の燃焼スモークからの気相ラジカル生成挙動を調べ、化学物の構造とラジカル生成との関連に関する知見を得た。
また、燃焼スモークからの気相ラジカルは、シガレットスモークの場合と異なり、NOxが存在しない系でも生成し、寿命が一層長く、低温トラップによる昇温下でのESRスペクトルがトリオキシドの存在の可能性を示すことから、トリオキシド等の含酸素準安定生成物の生成と分解による高反応性で、長寿命の気相ラジカル生成過程が重要と考えられる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 金子タカシ、古沢貢治、天野寿一、大久保洋一、土屋順一、吉沢二千六、阿久津好明、田村昌三、吉田忠雄: 大気汚染学会誌. 24(2). (1989)

  • [文献書誌] 金子タカシ、大久保洋一、土屋順一、阿久津好明、田村昌三、吉田忠雄: 安全工学協会誌.

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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