蒸留塔スタートアップオペレーションに関して、次の研究を行った。 1.スタートアップ操作に関して我々が開発した全還流/定常還流切り換え判別関数について、通常の蒸留塔のスタートアップ操作、すなわち塔の各段に所定のホールドアップ量の液を原念ポンプにより供給し、引続き全還流操作で運転を行い、その後適当な時刻に所定の還流比による操作に切り換え定常運転に入るという工業的に行なわれている蒸留塔のスタートアップ操作に対しても有効かどうかの検討を行い、その実用性を検証した。また、研究成果を化学工学論文集に投稿した。 2.判別関数について、温度検出段が少ない場合でも有効かどうかをシミュレーションおよび実験により検討し、液温度検出簡所を減らした場合でも有効であることを確認した。また、研究成果を化学工学協会第20回秋季大会、第21回秋季大会、第54年会で発表した。 3.知識ベースシステムを用いた蒸留塔スタートアップ操作自動化への第一歩として、蒸留塔運転に必要な知識の収集・整理を行い、その知識を用いたシステムに対してシミュレーションにより知識工学的アプローチの可能性を検討した。また、研究成果を化学工学協会第21回秋季大会で発表した。
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