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1987 年度 実績報告書

イネのWX座における遺伝子発現の調節

研究課題

研究課題/領域番号 62560010
研究機関国立遺伝学研究所

研究代表者

佐野 芳雄  国立遺伝学研究所, 遺伝実験生物保存研究センター, 助教授 (70109528)

キーワードイネ / アミロース / モチ遺伝子 / 遺伝子発現
研究概要

イネ系統間には胚乳澱粉のアミロース含量に関して大きな変異が存在しており, このアミロース含量は食味に関連する主要因の1つとして注目されてきた. 著者は, アミロース含量を支配する主要因が, 古くより知られてきた遺伝子であるモチ遺伝子の発現を調節する因子であるとの作業仮説を提示してきた. 本年度では, この仮説を実証するため次のような研究を行った.
1)モチ遺伝子の発現を調節する因子は, 大別してシス位で作用する因子とトランス位で作用する因子に大別できる. シス位で作用する因子はモチ遺伝子座と強く連鎖すると考えられる. もし, シス位で作用する因子に遺伝的多様性が存在するならば, 遺伝的によく判った標準系統にモチ遺伝子座近傍を含む染色体断片を戻し交雑によって導入することによって, これら要因がもつ調節作用の変化を厳密に比較することができる. この目的で, モチ遺伝子発現様式が異なるイネ系統から戻し交雑を継続した. タンパクレベルでみた遺伝子発現様式は, シス位で作用する遺伝因子の多様性を支持していた.
2)人為的に誘発したイネのアミロース含量変異体について, モチ遺伝子発現とアミロースの関連を調査した. アミロース含量の低下は, モチ遺伝子産物の低下をともない, アミロース含量の変異は主としてモチ遺伝子発現の調節変異とみなされるという作業仮説を強く支持した. 遺伝分析の結果, アミロース含量の低下には, シス位に作用する因子の他にトランス位に作用する因子も見出された. これら要因の解析のため新たな検定交雑を行なって調査を進めている.

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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