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1987 年度 実績報告書

家蚕DNAウイルスを遺伝子導入用ベクターとして効率的に利用するための基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62560052
研究機関信州大学

研究代表者

中垣 雅雄  信州大学, 繊維学部, 助手 (70135169)

キーワードカイコ / ベクター / 核多角体病ウイルス / 増殖
研究概要

バイオテクノロジー技術の進展により, カイコにインタフェロンなどの有用物質を生産させることが可能になっている. この有用物質の生産性を高める要因を明らかにするために, カイコ細胞中に有用物質の遺伝子を運び込むベクターとして使用されている核多角体病ウイルス(NPV)の増殖様式を超微形態学的に調査し, 以下の知見を得た.
エンベロープをもつ成熟ウイルス粒子は, viropexisにより細胞質の小胞内に取り込まれた. 接種36時間後には, virogenic stroma(VS)が核質中央に形成された. VSは次第に発達して網状構造となり, nucleocapsid・(NC)が小枝状に突出して形成された. NCはring 20ne域に移動してde novoに合成された膜をエンベロープとして獲得するか, 核膜あるいは形質膜まで移動してそこから出芽する際にエンベロープを獲得して成熟ウイルスとなった. 48時間後には多角体の形成が始まり, 核内の成熟粒子が多角体内に包埋され始めた. この頃に核膜が膨化し始め, 内膜と外膜の間隙に多数のウイルスが認められるようになった. ring 20ne域ではひとつのエンベロープに複数個のNCが包まれる傷も多く見られたが, 多角体中では, 1個のNCがひとつのエンベロープに包まれたものが大半であった. 感染末期細胞の核内には, 小管や膜の異常は構造物が認められる場合もあった.

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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