研究概要 |
土壌から分離し、保存してあるAeromonas hydrophila subsp.anaero-genesの生産するキチナーゼを、キチンを用いた吸着、CM-Sephadex C-50を用いたイオン交換クロマトグラフィーによって均一なまでに精製した。本酵素の等電点は460、分子量は約105,000であると決定した。 Bacillus circulans MH-K1の生産するキトサナーゼをその培養液からCM-セルローズを用いたイオン交換クロマトグラフィーおよびゲルろ過法によって均一なまでに精製した、本酵素の等電点は9.2 分子量は約30,000、キトサンに対するkm値は0.63mg/mlであった。本酵素のキトサンを基質とした反応液中には、反応生成物として主にグルコサミンのダイマーならびにトライマーが検出された。反応の最小基質は、グルコサミンのテトラマーであった。本酵素のアミノ酸組成にはメチオニン残基が検出されなかった。N-末端アミノ酸配列はAla-Ser-Pro-Asp-Asp-Asn-Phe-Ser-Pro-Glu-Thr-Leu-Gln-Phe-Leu-Arg-Asn-Asn-Cys-Gly-Leu-Asp-であると推定した。 上記のキチナーゼとキトサナーゼを用いて菌類のプロトプラスト調整について検討した結果、キチナーゼはAsperoillus usami Aspergillus awamoriのプロトプラスト化に、キトサナーゼはMucor javanicus,Rhizopus hangchaooのプロトプラスト化に有効であることが示された。
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