研究課題/領域番号 |
62560114
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大久保 一良 東北大学, 農学部, 教授 (00005612)
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研究分担者 |
岩淵 せつ子 東北大学, 農学部, 教務員 (50089794)
浅野 三夫 東北大学, 農学部, 教務員 (40089793)
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キーワード | 大豆サポニン / ビスデスサイドサポニン / 胚軸 / 大豆種子 |
研究概要 |
大豆サポニンはその薬理作用が明らかにされて以来、注目されている成分であり、我々のこれまでの研究結果、大豆食品の量的摂取を無意識に阻害する不快味成分であることもわかった。また、大豆にはすくなくとも20種以上のサポニンが存在し、品種と部位によってその組成に著しい差異がみられ、多くの未確認サポニンを検出することができた。しかもその識別法と単離法を新たに開発することができ、均一な単離標品を得、機器分析等によりその化学構造を明らかにすることができた。さらに、大豆サポニンの成分組成における品種間および部位間の差異と登熟および発芽におけるその挙動を調べ、未確認サポニンの単離とその構造を明らかにすることができた。すなわち、約400品種の大豆種子をその種皮、胚軸および子葉に分け、その大豆サポニン成分組成を調べ、特に胚軸にのみ存在するAグループサポニン組成の差異に基づいて品種を分類することができた。続いて、成分組成を異にする品種を用いて、交配実験を行いサポニンAaとAbは共優性遺伝の関係にあることを明らかにすることができた。さらに、大豆サポニン組成に差異のある代表的品種について、登熟における根、茎、葉および種子、発芽における幼根、茎、子葉等のサポニン組成を調べた結果、Bグループサポニンはいずれの部位にも普遍的に分布し、成長部位のその濃度の極めて高いことが明らかとなった。引き続き、登熟および発芽における未確認大豆サポニン成分を単離し、その構造の解明を試みているが、特異なサポニンはまだ見つかっていない。これらの結果にもとづいて最終年度である次年度に予定している大豆サポニン各成分の量的単離が容易となり、動物実験、抗変異原性、味覚実験などへの試料標品供給体制をとることが可能となった。
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