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1987 年度 実績報告書

甘味抑制物質及びすっぱいものを甘くする蛋白質の構造決定およびその作用機作の解明

研究課題

研究課題/領域番号 62560122
研究機関横浜国立大学

研究代表者

栗原 良枝  横浜国大, 教育学部, 教授 (90017715)

研究分担者 浅見 真年  横浜国大, 教育学部, 助教授 (20134439)
キーワード甘味抑制物質 / ジジフィン / ギムネマ酸 / ミラクリン
研究概要

1.(1)甘味抑制物質ジジフィンの精製は, これまでHPLCにより行われたが, 構造決定及び活性テストのためにはより多量の試料が必要となる. そこで本年は, シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製法を検討し, 極めて簡単に, 且つ収率良く純品を単離する方法を確立した.
(2)得られたジジフィンを用い, 化学構造の決定を行った. すなわち, 昨年までの研究でジジフィンはラムノースおよびアラビノースを持つjujubogenin配糖体であることがわかっている. 今回, 各種NMRスペクトルデータ等の解析によって, 糖の結合部位およびラムノースの2, 3位水酸基がアセチル化されていることを明らかにした.
(3)温和な条件でアセチル基をとりのぞいた化合物はは, 甘味抑制活性を持たない. このことは, 糖の水酸基が甘味抑制に関与していることを示唆する. また, ジジフィンは, シヨ糖意外の全ての甘味物質(アスパルテーム, ステビオシド, サッカリン等)の甘味を抑制することが明らかになった.
2.ギムネマ酸には多くの同族体が存在するため, これまでのシリカゲルカラムクロマトグラフィーによる単離方法で純品を得ることは, 不可能である. 本研究では, 逆相カラムを用いたHPLCによって精製を行い, 5種類のギムネマ酸同族体を得ることに成功した. これらのうち, 甘味抑制活性の強い二種類の化合物について, 各種スペクトルを測定し, その構造を最終的に決定することができた. さらに化学的方法によっても, この構造を確認した.
3.ミラクリンをトリプシン, リシルエンドベブチターゼなどの酵素により断片化し, 得られた各ペプチドを逆相HPLCにより分画し, ミラクリンの全アミノ酸配列順序を決定した.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Y. Kurilarn et al.: Tetrahedron. 44. 61-66 (1988)

  • [文献書誌] 中条: Proceedings of the 21st Japanese Symposium on Taste and Smell. 21. 222-226 (1987)

  • [文献書誌] 前田: Proceedings of the 21st Japanese Symposium on Taste and Smell. 21. 227-230 (1987)

  • [文献書誌] Therrasilp and Kurihara: J. Biological Chemistry. (1988)

  • [文献書誌] Nakajo et al.: Biochim, Biophys. Acta. (1988)

  • [文献書誌] M. Maeda and Kusihara: Tetrahedron. (1988)

  • [文献書誌] Editors; Stemphen D. Roper: "Olfaction and Taste IX Annals of the New York Academy of Sciences Vol. 510" The New York Academy of Sciences, 747 (1987)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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