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1988 年度 実績報告書

機能特性をもつ食品ペプチドの生産-ホローファイバー型酵素反応器の利用-

研究課題

研究課題/領域番号 62560135
研究機関東京理科大学

研究代表者

麻生 慶一  東京理科大学, 理工学部, 講師 (70130325)

キーワード低フェニルアラニンペプチド / ポリエチレングリコール修飾酵素
研究概要

蛋白質分解酵素を利用した酵素修飾による食品蛋白質の改質ならびに有用ペプチドの製造に関し、62年度において得られたホローファイバー型酵素反応器の特性、適用条件等をもとに、(1)ホローファイバー(中空糸膜)型人工腎臓透析器を用いたシステムを組み込んだ低フェニルアラニン・ペプチド(フェニルケトン尿症患者用食品素材)の調製。(2)反応器に適した安定化された酵素を得るために、合成高分子であるポリエチレングリコールで化学修飾したハイブリッド酵素の調製および修飾酵素の特性解析を行った。
1.分離大豆蛋白質を原料に、プロナーゼ1段階酵素処理およびα-キモトリプシンとカルボキシペプチターゼAを利用した2段階酵素処理の2方法を用いて酵素分解物を調製し、それら生成物の比較検討を行った。ついで、ホロファイバー型透析器に通過させることにより、遊離アミノ酸、低分子ペプチドを除去することでフェニルアラニン含量の低い素材を得ることができた。操作性や時間の点で効果的な方法となると思われるが。基質の溶解性、回収率等の問題が残った。原料の選択、酵素処理時間の厳密な制御によってさらに有効性が高まると期待される。
2.2,4-ビス(0-メトキシポリエチレングリコール)-6-クロロ-S-トリアジンを酵素パパインのアミ基と反応させ、過剰の試薬および未修飾酵素を限外濾過により除き、高分子化された両親媒性修飾酵素を得た。修飾率が高いほど、また、基質蛋白質の分子量が大きいほど高分子基質に対する活性の低下がみられるが、未修飾の酵素に比べて熱安定性、pH安定性、プロナーゼ消化に対する安定性などが優れていた。親水性、疎水性両有機溶媒への溶解性も向上し、種々の反応条件を要求されるホロファイバーシステムに対応しうる特性をもつことが明らかとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hitoshi Saito.: Agric.Biol.Chem.52. 855-856 (1988)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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