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1988 年度 実績報告書

シオジ林の更新技術に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62560143
研究機関東京農工大学

研究代表者

相場 芳憲  東京農工大学, 農学部, 教授 (00014944)

研究分担者 新井 雅夫  東京農工大学, 農学部, 助教授 (90014927)
生原 喜久雄  東京農工大学, 農学部, 助教授 (00014960)
キーワードシオジ / 天然更新 / 人工造林 / 結実周期 / 渓畔地 / 土壌の保水性 / 北関東地方
研究概要

本学演習林および梅田国有林・東京都水源林のシオジ天然生林を調査し、併せて前年の継続調査を行った。得られた結果は次の通りである。
1.シオジ林の結実は隔年に凶作で、その間は並作又は豊作であるが、流域が異なると凶作・並作の年度は異る。
2.落下種子は翌年6月頃に発芽するが、発芽の翌年〜翌々年の2年間でほとんどが消失する。
3.更新に最も安全・確実な人工植栽が、シオジにも有効であるが、植付け苗の成長には豊富な土壌水分が必要で、保水性の乏しい花崗岩質土壌でのシオジ造林木の成長は著く悪い。このことが、天然生シオジの分布が花崗岩質地層で稀れな原因と推量した。
4.シオジのポット育成苗での耐乾燥性実験でも、シオジは土壌水分を要求し、花崗岩質土壌の保水性の乏しいことを確認した。
5.渡良瀬川上流域でのシオジの分布は、現在では植栽造林の不可能な渓流沿いの礫土の上に残こされたものが多い。一部には、やや凹地形に出現するが、ほとんどは水際である。古生層地域のシオジ林はシオジ=ヤマシバカエデ分群集、花崗岩地域では、オジ=ヤマシバカエデ=カンスゲ群集とした。
6.北限のシオジ材は樹齢30年生で3mm前後の年輪巾の材が良質のようである。
7.2年間の研究成果をとりまとめ、とくに天然更新・人工造林での成林までの諸作業とその留意点について考察し、「北関東地方におけるシオジの更新に関する研究」として本学演習林報告に印刷中である。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] カダール・ソエトリスノ 他: 第99回日本林学会大会発表論文集. 339-340 (1988)

  • [文献書誌] 生原喜久雄 他: 東京農工大学演習林報告. (1989)

  • [文献書誌] 新井雅夫 他: 日本林学会関東支部論文集. (1989)

  • [文献書誌] 川口正夫 他: 日本林学会関東支部論文集. (1989)

  • [文献書誌] カダール・ソエトリスノ 他: 第100回日本林学会大会.

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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