62年度より研究対象としている30年生スギ人工林において、積算日射量を月毎に測定した(これは62年度よりの継続調査項目であり、本年度10月をもって1年間の継続測定が完了したことになる)。この結果については現在次の項目とあわせて分析中である。 本年度完了した項目としては対象林分の構造測定がある。これは従来の毎木調査のみでなく樹木位置、枯枝層の幅などを立体的に把握し、上記日射計(林分内100個)の位置と合わせて、それぞれの位置における日射量減衰の主要因を解析することになる。 以上の測定とは別に、上記日射計の位置において全天写真を撮影し、日射量推定のサンプルを収集した。対象とした林分は今冬枝打ちを行ないさらに来春には間伐を行なう予定であるため、それらの施業終了を待って同位置において同様の方法で全天写真を測定する予定である。なお本法の有効性を検証するため作年度冬季に間伐及び枝打ちを行った林分(ともにスギ人工林)において施業前後に同位置で(それぞれ10枚ずつ)全天写真を撮影し、解析を行なった。この結果林内の空隙分布について測定する方法として有効であることが判明した(林学会大会において発表する)。 今後は曇天時・晴天時の天空輝度分布を月毎に測定し、重ねあわせることにより、月別日射量を推定する方法を開発することになる。
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