研究課題/領域番号 |
62560214
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
黒柳 俊雄 北海道大学, 農学部, 教授 (90001403)
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研究分担者 |
阿部 秀明 北海学園北見大学, 助教授 (60183141)
廣政 幸生 北海道大学, 農学部, 助手 (00173295)
出村 克彦 北海道大学, 農学部, 助教授 (70091551)
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キーワード | 農協系統事業 / 指導事業 / 農協経営 / 農協の政策変数 / 農家経済 |
研究概要 |
本年度の研究計画は、1)農協系統の販・購買、共済、信用、指導の4事業についてそれぞれが示す関数関係を理論モデルから実証分析に移し方程式を統計的に検討すること2)4系統事業に関する政策変数をどう取り扱うかを検討すること。3)農家経済一農協モデルの理論的整合性、データの入手可能性、利用可能性の検討を通じ分析フレームの構築、シミュレーション分析を行うことであった。 1、2に関しては、パイロットスタディとして、北海道稲作地帯を対象として農協セクター、農家経済セクターを含む地域マクロモデルを作成し、農家経済と農協の各事業との関係を関数関係として計測できるかを検討した。農協の政策変数としては、購入財価格、指導事業費、利子率、手数料率等を取り上げ、構造方程式の推定に当たっては、変数として取り込めるよう考慮したが、いくつかは統計的に有意でなかったり、ダミー変数として処理せざるをえなかった。また、特定地域のモデル形成であったため、農家経済と農協経営には強い関係が存在するものの、統計上から、農協の指導事業と農家経済との関連は必ずしも明確ではなく、農家消費、兼業所得についても問題を残したが、シミュレーションモデルとしては問題は無く、シミュレーション結果も良好であった。 3に関しては、パイロットモデルが良好であったため、次に、北海道モデル、全国モデルの作成、検討を行った。モデルは基本的にパイロットモデルと同一のフレームワークにより構成し、データの利用可能性より幾つかの方程式、変数の変更を行なった。また、農協監査勧告、系統農協の基本戦略方針をなるべく考慮できるよう努め、シミュレーションを試みた。
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