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1989 年度 実績報告書

土粒子の細孔構造に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62560225
研究機関岩手大学

研究代表者

馬場 秀和  岩手大学, 農学部, 助教授 (80003789)

キーワード比表面積 / 細孔容積 / アッタ-ベルク限界 / Cranston Inkley法 / Model Less法 / Innes法
研究概要

今年度は、昨年度と一昨年度に岩手県内から採取した試料についての補足実験を行い、これまでのデ-タの解析を行った。解析結果についての検討から次のような知見が得られた。
1.細孔モデルとして円筒モデルを考えた場合のCranston Inkley法とモデル無し法の結果、平板モデルと考えた場合のInnes法とモデル無し法の結果は、いずれの場合も、それぞれの計算細孔直径を揃えた場合にはほぼ同一の値となることが明らかとなった。
2.岩手県内全域から採取した約50の試料についての比表面積の測定結果は、420μmの土の場合、母材の種類に関わらず10〜50m^2/gの範囲に分布した。また、細孔容積の値も同じく0.01〜0.06ml/gの範囲に分布した。但し、火山碎屑物の場合には比表面積で110m^2/g、細孔容積で0.11ml/gを超すものがあり、いわゆる火山灰土の微細構造の特徴がみられた。
3.N_2ガスによる土の微細構造の測定では、測定される孔隙の大きさは最大で0.1μm程度であるので、きわめて小さな孔隙を測定していることになるが、BET法による比表面積と細孔容積解析から求まる比表面積の比較からこれらの微細な孔隙を造る微小粘土粒子間あるいは大粒子内の内部孔隙の側面積の占める表面積の割合は約8割強であることが明らかとなった。
4.比表面積と液性限界、塑性限界、pF水分等の土の物理性との間には高い相関がみられた。土の物理性の発現は土粒子表面の水膜厚さに関わる問題と考えられるが、比表面積と水膜厚さの関係式が指数関数式で表されることの物理的意味について、fraction別比表面積の測定結果等の知見からこれを説明した。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 馬場秀和: "細粒土の粒径別細孔容積について" 昭和62年度農業土木学会大会講演要旨集. 290-291 (1987)

  • [文献書誌] 馬場秀和,柴田友康,武田恭: "Cranston Inkley法とModel Less法による土壌の細孔分布比較" 昭和63年度農業土木学会大会講演要旨集. 230-231 (1988)

  • [文献書誌] 馬場秀和,高橋秀一,渡辺長: "細孔容積の発現機構について" 平成元年度農業土木学会大会講演要旨集. 332-333 (1989)

  • [文献書誌] 馬場秀和: "細粘土の細孔容積の解析" 農業土木学会論文集.

  • [文献書誌] 馬場秀和: "細粒土の物理性と比表面積、細孔容積について" 農業土木学会論文集.

  • [文献書誌] 馬場秀和: "細粒土の物理性と比表面積細孔容積の相関について" 平成2年度農業土木学会大会講演要旨集. (1990)

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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