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1987 年度 実績報告書

鶏における体蛋白質合成と分解の飼料蛋白質栄養価との関連に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62560283
研究機関名古屋大学

研究代表者

奥村 純市  名古屋大学, 農学部, 教授 (10023425)

研究分担者 村松 達夫  名古屋大学, 農学部, 助教授 (60166303)
キーワード鶏 / 体蛋白質合成 / 体蛋白質分解 / 栄養価
研究概要

飼料蛋白質の栄養価が鶏における体蛋白質合成と分解にどのような影響を与えるかを調査し, その機構の解明によって飼料蛋白質の利用改善に寄与する方策を検討することを目的とした. 実験飼料を1週齢ヒナに1週間給与後, 体蛋白質代謝回転量を測定した. 実験飼料には窒素源をすべてアミノ酸とするアミノ酸精製飼料を用い, アミノ酸欠乏の影響の最も大きいメチオニン, シスチン完全欠乏飼料,アミノ酸欠乏の影響の最も小さいヒスチジン完全欠乏飼料およびすべての必須アミノ酸が要求量含まれている対照飼料とした. 体重増は対照飼料給与のヒナが最も良く, 続いてヒスチジン完全欠乏飼料, メチオニン, シスチン完全欠乏飼料の順となった. 体蛋白質合成量および分解量はともに, 体重増と平行関係にあることが示された. また体蛋白質合成率はアミノ酸欠乏飼料の増体量におよぼす影響と平行関係にあるのに対し, 体蛋白質合成率は飼料の欠乏アミノ酸の種類により変動のないことが示された. 体全体のRNA量およびRNAと蛋白比を調べると, RNA量は体重増と比例関係にあるのに対し, RNA, 蛋白比は一定であり, RNA当りの蛋白質合成量が欠乏アミノ酸の種類により異なることが示された. 欠乏アミノ酸の分解を呼気, 排泄物および体内各組織について検討すると, ヒスチジン完全欠乏飼料の場合のヒスチジンの分解は, 対照飼料給与時とあまり変らないのに対し, メチオニン, シスチン完全欠乏飼料給与時のメチオニンの分解は, 対照飼料給与時よりさらに促進されることも示された. 以上の如く, アミノ酸の種類による欠乏の影響の差は, 欠乏アミノ酸の分解の対応に差があるものの, 体蛋白質分解率には差がなく, 体蛋白質合成率による差で説明された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Katsutoshi Kino: Poultry Science. 66. 1392-1397 (1987)

  • [文献書誌] Katsutoshi Kino: Nutrition Reports International. 36. 781-790 (1987)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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