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1987 年度 実績報告書

脳内微小管修飾タンパク2の生体内リン酸化率とTubulin重合能

研究課題

研究課題/領域番号 62560297
研究機関大阪府立大学

研究代表者

津山 伸吾  大阪府立大学, 農学部, 講師 (00094508)

キーワードラット能 / 微小管修飾タンパク2 / りん酸化率 / 微小管重合能 / Mierowave
研究概要

本研究では, Microwaveをラット頭部に照射し, 瞬時に微小管修飾タンパク2(MAP-2)の脱リン酸化能を有する脱リン酸化酵素等を失活せしめて生体内の耐熱性のMAP-2のリン酸結合数, リン酸化されているアミノ酸種とそのモル比, そして何モルのリン酸が結合又は遊離した時に, MAP-2はTubulin重合を保進するかを調べることを目的とした.
Microwaveを2450MHz, 5kwに設定し, 1.1秒間ラット頭部に照射すると, MAP-2の脱リン酸化能を有する脳内Alkaline Phusphataseは完全に失活することが判った. この条件下に, Microwave照射したラット脳から精製したMAP-2は, 1モル当り46モルのリン酸を結合していた. この値は, 通常, 微小管の重合, 脱重合をくり返して精製したMAP-2のリン酸結合数10モルより大きく異なるものであった. この46モルのリン酸を結合するMAP-2は, タイロシン, セリン, トレオニンに8:6:1の割合でリン酸が結合していた. 従来, 断頭致死後, in vitroで微小管の重合, 脱重合をくり返して得たMAP-2のセリン, トレニオン6:1と云う報告は, その精製過程の途中で混在するタンパク脱リン酸化酵素により, タイロシンに結合していたリン酸を遊離していたことを示した. 46モルのリン酸を結合しているMAP-2は, in vitroでTubulinの重合保進能をもたないが, 予め牛小腸由来のAlkaline Phosphataseで16モルにリン酸結合数を減じると, Tubulin重合能が現われ, 電子顕微鏡下に微小管の形成を認めた.
以上の結果から, ラット脳内のMAP-2には, 生体内で46モルのリン酸を結合し, Tubulin重合能を有しないものと, 16モル酸を結合し, Tnbulinの重合能を有し, 微小管に結合しているものとが存在することを示唆した. 今後, 各種タンパクリン酸化酵素のMAP-2リン酸化部位及び脱リン酸化酵素の存在を確かめたい.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shingo Tsuyama: The Journal of Biological Chemistry. 262. 10886-10892 (1987)

  • [文献書誌] 津山伸吾: 家畜生化学研究会報. 20. 28-38 (1987)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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