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1989 年度 実績報告書

リンパ球性脈絡髄膜炎ウイルスの野性齧歯類における疫学

研究課題

研究課題/領域番号 62560303
研究機関国立予防衛生研究所

研究代表者

森田 千春  国立予防衛生研究所, 獣疫部, 室長 (50072369)

研究分担者 松浦 善治  国立予防衛生研究所, 獣疫部, 研究員 (50157252)
キーワードリンパ球性脈絡髄膜炎 / L.C.M / 野性齧歯類 / ハツカネズミ
研究概要

本年度はリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルスの自然宿主とされる野性ハツカネズミの調査を行った。ハツカネズミ材料は横浜港の埠頭の倉庫で1985ー1986年及び1988ー1989年に採集した計129例、小笠原父島で1989年12月に採集した82例を用いた。
横浜港で採集されたハツカネズミ129例の内9例が陽性であった(7.0%)。陽性例が認められたのは1985年、1986年のみであり、1988年、1989年には陽性例は認められなかった。1985年に採集された31例の内6例(19.4%)1986年23例の内3例(12.5%)が陽性であった。またこれら陽性ネズミの採集された場所は大桟橋ー新港埠頭、本牧埠頭に限られていた。大桟橋ー新港埠頭では1985年、1986年に捕獲された17匹の内7匹(41.2%)が陽性であり、本牧埠頭では同時期に23匹の内2匹(8.7%)が陽性であった。陽性9例の内5例は同一の倉庫で同時に捕獲された者である。この結果より横浜港に於けるLCMの侵淫は場所的にも、時間的にも限局したものであることが認められた。
港湾の倉庫ではハツカネズミは安定した生活圏を維持することなく、荷物の移動は頻繁に行われ、それに従ってハツカネズミも移動しているものと考えられる。このハツカネズミの移動にともないLCMウイルスも移動するものと思われるが、今回の調査ではこの移動を追求することはできなかった。
横浜港は古くより国際貿易港として知られている。LCMウイルスが船の積荷と共に外国より持ち込まれた可能性は否定できない。わが国でヨウシュハツカネズミが生息すると考えられる小笠原群島の父島において調査を行い、計82匹のハツカネズミを6箇所の調査地点で捕獲したが何れも陰性であった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Chiharu MORITA: "Lymphocytic choriomeningitis virus in wild mouse(Mus musculus)in Yokohama port Japan" Jph.J.Med.Sci.Bioly.

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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