研究課題/領域番号 |
62570028
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
山鳥 嵩 神戸大学, 医学部, 教授 (70003374)
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研究分担者 |
中村 聡子 神戸大学, 医学部, 助手 (90192228)
杉岡 幸三 神戸大学, 医学部, 助手 (90112127)
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キーワード | 遅延学習 / 8方向迷路 / 2デキオシグルコース法 / 視覚野 / 視覚関連野 / 帯状回後部 |
研究概要 |
昭和63年度は8方向迷路についての記憶関連部位の実験を行った。実験動物としてはウィスター系の雄のラット(体重250g前後)を用いた。先ず8方向迷路学習についての行動記録であるが、8肢のすべてに報酬(液状人工甘味料)を置いて最初の8迂沢中7回間違いなく報酬を得ることを5日間続けたものを学習基準達成群として、次の遅延学習課題に移った。遅延学習にあたっては先ず8肢のうち4肢の報酬を得させた後遅延時間5〜30分の後残りの4箇をどの程度間違いなく得るかを観察した。すなわち4肢中連続している3肢以上の残余報酬を得たものを遅延学習基準を達成した群として〔^<14>C〕2-Deoxxglucose(〔^<14>C〕2-DG)注入用のポリエチレンチューブを埋め込む手術を行った。術後数日間は遅延後の正反応率がやや落ちたが、次第に術前のレベルに戻った。術前のレベルに戻ったことを確認した後、遅延反応開始時(遅延30分導入直前)に埋め込んだチューブから0.5mlの生理的食塩水に溶かした50μCiの〔^<14>C〕2-DGを一気に注入して遅延反応課題を続行させ、その終了後(注入35分後)に同じチューブから飽和KCIを注射して屠殺し、直ちに脳を摘出して-50℃の液化フレオンに入れ凍結させた後厚さ20μmの連続切片としてマクロオートラジオグラフを作製した。オートラジオグラフに使用した連続切片標本をニッスル染色して核および皮質の領域を各切片で決定し、単位面積あたりの濃度をMCID(Microcomouter Imaging Device)を使用して測定した。そしてこの結果を、8方向迷路の全部の肢に常に報酬を置いて学習の必要性をなくしたコントロールの脳の各部位の濃度と比較した。その結果、実験群において高い濃度を示した部位は第17、18、18a、および29b野であった。すなわち視覚野と視覚関連野、および帯状回後部であった。ただしまだ実験は続行中で、統計的な検討を行い得るほど例数は揃っていない。
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