研究課題/領域番号 |
62570076
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研究機関 | 藤田学園保健衛生大学 |
研究代表者 |
野村 正彦 藤田学園保健衛生大学, 医学部生理学, 助教授 (30051527)
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研究分担者 |
永田 豊 藤田学園保健衛生大学, 医学部生理学, 教授 (70084499)
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キーワード | in vivo voltammetry / ドーパミン / アドレナリン / ドパック(DOPAC) / ホモバニリン酸(HVA) / セロトニン / 5-ヒドロキシインドール酢酸 |
研究概要 |
神経伝達物質のうちモノアミンはアミン作働性神経系の興奮を起こし、動物の行動を制御し、かつ調整している事はよく知られている。 アミン含有量に異常があり、かつ行動にも変化がある疾患モデル動物を使い、両者の定量化が可能であれば、アミン量と行動量との両者の相関性の有無が検索できる可能性が考えられる。この代表的なモデル動物として、高血圧自然発症ラットはその脳内アミン含有量の低下とオペラント学習行動量の増加を示し、既に定量的に確認している。 そして、本研究課題である実験動物としてラットが実際に行なっているオペラント学習行動の最中に、脳内アミン含有量がどのように変化するかを調べた。脳内アミン含有量の測定は、高速液体クロマトグラフおよびin vivo voltammetry法による定量方法で、一致した値を得る事が可能であった。 特に、後者のin vivo voltammetry法は、ラットが自由行動下に動いて実験を行なっている最中の脳内変化を測定する事が可能であるため、非常に重要な成績が得られており、かつ応用範囲が広く意味深い方法である。 また、in vivo voltammetryによる今回の定量はガラス電極を使う方法であり、スキナー箱での学習行動中に誘導し検出する間に、ガラス電極の破損が先行して不成功に終わった。倫理的には可能な方法であり、得られるデータは貴重であると考えられたが、ガラス電極を埋め込んだラットをスチール製のスキナー箱で動いているラットから直接記録する事は難しかった。 しかし、in vivo voltammetryによる定量はガラス電極に換えて、透析膜法を導入して試みる新しい方法に切り替え、実験を行ない、満足できる実験結果を得ている。
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