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1988 年度 実績報告書

遺伝子発現調節機構:グルココルチコイド作用を仲介する転写制御因子の単離

研究課題

研究課題/領域番号 62570133
研究機関徳島大学

研究代表者

野田 千征子  徳島大学, 酵素科学研究センター, 講師 (40035506)

キーワード遺伝子発現 / セリン脱水酵素 / トリプトファンオキシゲナーゼ / グルココルチコイド / グルカゴン / CAMP / 肝臓
研究概要

ラットセリン脱水酵素(SDH)の遺伝子をクローニングし、その構造解析を行った。クローニングされたSDH遺伝子は、9個のエクソンから成り、それぞれのエクソンの長さは5´側より、72、72、155、40、140、92、228、125、362であった。翻訳開始コドンは第3エクソンに、終止コドンは第9エクソンに存在していた。一方、pitotのグループもラット SDH遺伝子をクローニングしており、それと私達の解析した塩基配列を比較したところ、2ヶ所に違いが認められた。第一は、最初のエクソンが全て異なってお、これは転写開始点の違いによって生じたものと考えられる。第二は、5番目のエクソンがpitotらのものより約100塩基対短い。これらの結果は、SDHにはアイソザイムが存在する可能性を示唆している。ゲノムDNAを用いてサザンブロット解析を行った結果、 SDH遺伝は1コピーであると考えられる。従って、一つの遺伝子から、スプライシングの違いと転写開始点の違いによって2種のmRNAが生成されている可能性が強い。
SDH遺伝子の転写開始点は、プライマー伸長法とSIマッピングによって決定した。得られたSDH遺伝子クローンは約2kbの5´上流域を含んでいた。転写開始点の上流-30〜-40にはTATAボックスに代る配列としてAATAAAがあり、-60付近にCATボックスと思われる配列が存在していた。その上流2ヶ所にグリココルチコイドレスポンシブエレメントと類似の配列が見出された。現在、グリココルチコイドによる転写誘導には、この領域のほかに別の領域(介在因子の作用する領域)も必要であるという考えが正しいかどうかをCATアッセイによって解析しようと進めている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Nakamura,T.;Niimi,S.;Nawa,K.;Noda,C.;Ichihara,A.;Tagagi,Y.;Anai,M.;Sasaki,Y.: J.Biol.Chem.262. 727-733 (1987)

  • [文献書誌] Noda,C.;Yakiyama,M.;Nakamura,T.;Ichihara,A.: J.Biol.Chem.263. 14764-14768 (1988)

  • [文献書誌] Noda,C.;Ito,K.;Nakamura,T.;Ichihara,A.: FEBS Lett.234. 331-335 (1988)

  • [文献書誌] Noda,C.;Nakamura,C.;Ichihara,A.: J.Biol.Chem.

  • [文献書誌] 野田千征子/羊土社: "1987" 肝特異遺伝子発現のホルモンによる調節機構, (5)

  • [文献書誌] 野田千征子/羊土社: "1989" cAMPによる遺伝子発現調節機構-tans作動因子としてのリン酸化蛋白質, (4)

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公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

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