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1987 年度 実績報告書

アルコール摂取によるアルコール代謝酵素群の遺伝子発現の調節

研究課題

研究課題/領域番号 62570135
研究機関鹿児島大学

研究代表者

藤吉 利信  鹿児島大学, 医学部, 助手 (50173480)

キーワードアルコール摂取 / アルコール脱水素酵素 / アルデヒド脱水素酵素 / 遺伝子発現 / ラット / マウス
研究概要

目的 アルコール摂取による肝障害は, 近年増加する傾向にあり, 医学のみならず社会的な問題となりつつある. アルコール代謝に関与する2つの酵素, アルコール脱水素酵素(ADH)及びアルデヒド脱水素酵素(ALDH)には, 日本人と西洋人との間でアイソザイムのパターンが異なる事が知られていて, これが両民族間でのアルコール感受性の差になり, アルコール性肝障害の頻度に反映していると考えられている. 本研究は, アルコール摂取によるADH及びALDHの量の変化を, ラット及びマウスを用いて, 遺伝子発現の面から解析する事を目的とする.
結果
1.cDNAライブラリーの作製とスクリーニング;ラットのADH及びALDHのcDNAを単離するために, 正常ドンリュウラット肝よりpoly(A)RNAを精製し, λgt11ベクター及びランダムプライマー法を用いてcDNAライブラリーを作製した. 約10μgのpoly(A)RNAより, 約5×10^5の独立したcDNAクローンを得た. 平均したcDNAの大きさは約1.5Kbであった. ヒトのADHβ及びALDH-1のcDNAをプローブとして, スクリーニングしたところ, ADHプローブで1個, ALDHプローブで2個のpositiveクローンを得た. これらのcDNAクローンを現在塩基配列決定を行っているところである. マウスについては, 正常Balb/cマウス肝より精製したpoly(A)RNAを用いて, 同様にcDNAライブラリーを作製した.
2.Northern及びSouthern Blottingによる解析;ADHプローブでは, 正常肝のpoly(A)RNAで約1.65Kbのバンドを検出したが, 脳・腸・腎では発現が認められなかった. Southern Blotting では, 制限酵素BamH1では5.8Kbのバンド, EcoRIでは3.3Kb及び2.5Kbのバンド, HindIIIでは4.4Kb及び3.4Kbのバンドを検出した. ADHの遺伝子はsingle gene のカテゴリーに属すると思われる.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] I. Shikata;Y. Maehara;T. Fujiyoshi;H. Endo: Oncology. 44. 192-198 (1987)

  • [文献書誌] K. Goto;H. Endo;T. Fujiyoshi: J. Biochem.103. 48-53 (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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