研究課題/領域番号 |
62570139
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
松田 誠 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (80056506)
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研究分担者 |
八木 康之 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (40174487)
水野 有武 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教授 (40056966)
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キーワード | 神経切断 / 神経再生 / ウシガエル / チュ-ブリン / アクチン / メッセンジャ-RNA / 網膜 |
研究概要 |
ホ乳類の中枢神経系は一度破壊されると非常に再生しにくいのに対して、両セイ類・魚類の視神経は中枢神経であるのにもかかわらず再生能力が良く保たれている。 本研究においては、ウシガエルの視神経を研究対象として遺伝子レベルにおける神経再生のメカニズムの解析を行なってきた。既に神経切断後短時間におけるチュ-ブリン遺伝子の特異的な発現を明らかにしているが、本年度においてはさらに組織が完全に修復するまでの長期間にあたっての網膜における遺伝子の発現を解析した。 その結果、チュ-ブリン及びアクチン遺伝子に関して神経切断後2日目から28日目までの間で、発現が異なる事が明らかとなった。チュ-ブリンmRNAは、切断後に一過性の増加を示し、さらに28日目まで徐々に増加した。これに対してアクチンmRNAは、切断後7日目に強い発現が認められた。このアクチン遺伝子の発現が、例えば成長円錐の形成などの神経の増殖・再生機構と関与しているかを明らかにする事が今後の課題である。 これまでの研究により、神経再生に関与する未知の遺伝子を検索するのは通常の方法では困難な事が明らかになったので、本年度より新たにDNAポリメラ-ゼ増幅法(PCR法)を応用して未知遺伝子を検索する方法を立案し検討を加えている。
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