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1987 年度 実績報告書

術後紅皮症の成因に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570143
研究機関東京大学

研究代表者

森 茂郎  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (30010424)

研究分担者 前田 平生  埼玉大学, 医学部, 現助教授 (30134597)
キーワード輸血 / 心臓 / 再生不良性貧血 / 紅皮症 / 移植片対宿主反応 / 開心術
研究概要

本年度は術後紅皮症9症例について, その病変部に浸潤するリンパ球のサブセットおよびHLA型をしらべた. 病変部に浸潤するリンパ球は, サブセットの上ではT8に属するものが大半であることを認めた. 光顕的にこの浸潤リンパ球は真皮上層から上皮にかけて分布しているのであり, この免疫学的な, T8が主であるという所見および光顕所見は真のGVHDと区別のつかない, 同一とも言いうる所見であることを確認した. 以上の確認は9症例中7症例において言えることで, 残り2例の変化はGVHDとは異る非特異的なものであった.
表皮内に存在する抗原提示細胞であるLangerhans細胞についても同様の検索を行った. Langerhans細胞は9例中8例に認められなかった. このこともGVHD変化と同一のものであった.
一方これらリンパ球のHLA型を調べたところ, 我々のもちいたHLA型特異抗体による免疫組織学的同定という方法論では宿主と異るHLAをもつものは認められなかった. この点に関しては方法論的になお問題があり, 型特異抗体をふやすこと, 技術の精度を増すことなどさらに検索を深めることが必要であると考えられる.
以上を要約して, 本年度の検索は輸血後紅皮症が真のGVHDであることを強く示唆する所見をえたが, 確定するにはいたらなかった.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 森茂郎,前田平生: 外科. 49. 894-897 (1987)

  • [文献書誌] Shigeo Mori, Hidiki Kodo, Takashi Ino, Takayuki Sakakibara, Hiroo Maeda, Takeo Juji: Pathology, Research and Practice. (1988)

  • [文献書誌] 森 茂郎: 骨髄移植の基礎的研究. 95-98 (1987)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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