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1987 年度 実績報告書

ブドウ球菌細胞壁の構造の解析

研究課題

研究課題/領域番号 62570194
研究機関九州大学

研究代表者

梅田 昭子  九州大学, 医学部, 助手 (30078604)

キーワードブドウ球菌 / 細胞壁の構造 / 急速凍結置換固定法 / テイコ酸 / ペプチドグリカン
研究概要

ブドウ球菌の細胞壁を構成している主な成分は, ペプチドグリカン, テイコ酸およびプロテインAやクランピングファクター等の細胞壁結合タンパクである. これらの成分がどのような配列でブドウ球菌の厚い細胞壁を形作っているのかを, 現在よく用いられ始めた急速凍結置換固定法により切片を作製し観察を行なった. この方法は, ブドウ球菌のwhole cellに対しては現在開発中であるがまだ明瞭な像が得られにくいため, 細胞壁を分離し, 化学的処理や標識抗体法等により検討すると, プロテインAおよびテイコ酸は細胞壁の内層部より外層部により多く分布し, ペプチドグリカンは全層にわたりほぼ均一に分布しているものと思われた. テイコ酸およびペプチドグリカンの所在部位を直接証明するために, これらに対するポリクローナル抗体をウサギで作製することを試みた. テイコ酸あるいはペプチドグリカン単独のみで免疫すると, テイコ酸に対しては全く, ペプチドグリカンに対しては非常に低い抗体価しか得られなかった. 細胞壁結合タンパクをすべて除去したペプチドグリカンーテイコ酸複合体で耳静脈より免疫を行なうと, 6週間で抗体価がトリプシン処理菌に対する凝集価で測定すると約3200倍にまで上昇した. この血清は, ゲル内沈降反応で検討すると, 精製したテイコ酸に対し単一の沈降線を形成した. この結果より, 精製したテイコ酸を用いてアフィニティークロマトグラフィーによりテイコ酸に対する抗体を精製すること, およびペプチドグリカンに対する抗体の精製を現在試みている.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Akiko Umeda: Journal of Bactenology. 169. 2482-2487 (1987)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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