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1987 年度 実績報告書

各種モノクロナール抗体を応用した腫瘍の組織学的研究(内分泌系腫瘍を主体として)

研究課題

研究課題/領域番号 62570220
研究機関日本医科大学

研究代表者

清水 一雄  日本医科大学, 医学部, 助手 (20133449)

研究分担者 野崎 基  日本医科大学, 医学部, 助手 (70198589)
金子 道也  日本医科大学, 医学部, 助手 (70152808)
秋丸 琥甫  日本医科大学, 医学部, 講師 (40142541)
金内 秀士  日本医科大学, 医学部, 助教授 (70089712)
庄司 佑  日本医科大学, 医学部, 教授 (80060341)
キーワードAPUD腫瘍 / モノクロナール抗体 / サイトケラチン / 内分泌腫瘍 / 腫瘍マーカー
研究概要

我々の使用している3種類のモノクローナル抗体を応用して甲状腺を主体とした内分泌腺腫瘍の組織化学的診断を試みた. モノクローナル抗体A2B5はAPUD系腫瘍に対して特異的に反応する. 本抗体を応用し120例の甲状腺腫瘍に対して蛍光抗体法による検索を試み髄様癌のみに陽性所見を得, この疾患の診断に特異マーカーとして有用であることを確認した. また他の内分泌腺腫瘍であるpheochromocytome, insulinomaにも陽性反応を示した. 次に上皮細胞由来のケラチンに対するモノクローナル抗体PKK-1を使用して甲状腺未分化癌(上皮細胞由来)と甲状腺悪性リンパ腫の鑑別を試みた. この結果は満足すべきものが得られなかったが各種甲状腺腫を検索した中で乳頭癌に極めて陽性率が高くこの診断に有用であることが判明した. この抗体はフォルマリン固定パラフィン切片の永久標本にも使用できることが利点でありこの報告は本年3月号の外科会誌に原著として掲載予定である. モノクローナル抗体4F2はやはりペプタイドホルモン産生腫瘍に特異的に反応することが知られておりヒトlymphoma cell lineを抗原として作成された. 本抗体は上皮小体に陽性となりまた増殖細胞(悪性増殖を含む)にも結合するなどがA2B5と異る点である. 本抗体を用いて各種腫瘍に対して組織化学的な検討を施行中で現在上皮小体腫瘍gastrinoma, insulinomaに陽性所見を得ている.
これら3種の抗体を応用した腫瘍に対する組織化学的研究は62年9月オーストラリア, シドニーに於ける第32回国際外科学会の内分泌外科部門(IAES)に於いて発表した. なお科研費にて購入したパーソナルコンピューターを応用して組織化学的検討に使用した標本の患者の臨床データを入力し, 基礎, 臨床の両面からの比較検討, 分析を行っており今後新知見が期待できる.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 清水 一雄: 癌の臨床. 29. 100-101 (1983)

  • [文献書誌] 清水 一雄: Hybridoma. 2. 69-77 (1983)

  • [文献書誌] 清水 一雄: 内分泌外科. 3. 81-90 (1986)

  • [文献書誌] 清水 一雄: 臨床医. 12. 126-127 (1986)

  • [文献書誌] 清水 一雄: The 32nd World Congress of Surgery ″International Association of Endocrine Surgeons(IAES). 117 (1987)

  • [文献書誌] 野崎 基: 日本外科会学雑誌. (1988)

  • [文献書誌] 清水 一雄: "新臨床看護学大系:手術看護学1" 庄司佑.内尾貞子(医学書院, 397 (1985)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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