研究課題/領域番号 |
62570227
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
山本 正治 新潟大学, 医学部, 教授 (40018693)
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研究分担者 |
高木 修子 新潟大学医学部, 助手 (30134109)
渡辺 厳一 新潟県労働衛生医学協会, 健康開発研究所, 所長 (50018280)
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キーワード | フェノキシ系除草剤 / 胆道癌 / マウス慢性毒性 |
研究概要 |
本年度は、昨年度から引続き、フェノキシ系除草剤NCPAの慢性毒性に関する検討を行った。 1.材料及び方法、生後4〜5週齢のICR雄マウスに、40、200、1000、5000ppmのMCPA混入飼料を与えた。対照として無処理群、溶媒(コーンオイル)対照群の2群を設けた。なお動物は1群30匹用いた。投与期間は18か月とし、その後12か月の回復期間を設けた。体重測定と摂餌量及び摂水量の測定を週1回行った。途中で志望または臨死の動物について屠殺を行い、肝臓及び胆のうについての病理組織学的検索を行った。 2.結果、(1)一般症状については対照群と比較して、1000及び5000ppm群で自発運動量の低下、下痢が認められた。(2)体重変化についてはMCPA投与開始期から約9.5か月まで全群で体重増加した。無処理群に較べ溶媒対照群及びMCPA投与群で増加促進が認められたが、9.5か月以降薬剤投与終了(18か月)までは、体重変化はほとんど認められなかった。回復期(18〜30か月)では全群で減少があった。(3) (4)肝臓の病理組織学的所見として、Kuoffer細胞の増加、肝細胞核の大小不同化、後期結節の増加が、MCPA投与群で認められた。これらの所見はいずれもMCPAの影響と考えられるが、明らかな量反応関係は見出されなかった。胆嚢については、乳頭状構造の著名化がMCPA投与群で認められた。疑幽門腺化生が対照群とMCPA投与群で数例認められた。
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