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1988 年度 研究成果報告書概要

フェノキシ系除草剤の発癌性に関する遺伝毒性学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570227
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 衛生学
研究機関新潟大学

研究代表者

山本 正治  新潟大学, 医学部, 教授 (40018693)

研究分担者 高木 修子  新潟大学, 医学部, 助手 (30134109)
渡辺 巌一  新潟県労働衛生医学協会, 健康開発研究所, 所長 (50018280)
研究期間 (年度) 1987 – 1988
キーワードフェノキシ系除草剤 / 胆道癌 / マウス亜急性毒性 / マウス慢性毒性 / subacute toxicity / chronic toxicity
研究概要

新潟県の胆道癌(胆嚢及び胆管癌)死亡率は男女とも全国最高であり、胆道癌死亡には地域集積性が認められる。そこで都道府県別農薬出荷量(昭和37〜50年)を都道府県面積で除した値(環境汚染度)と胆道癌標準化死亡比(昭和50年)との単相関及び順位相関分析を行った。その結果、約300種の農薬のうち、フェノキシ系除草剤MCPAーEester(MCPAーEと略)とMCPBーEester(MCPBーEと略)が正の相関関係を示した。そこで、これらの農薬の動物に及ぼす影響を評価する目的で、マウスを用いMCPAーE、MCPBーEの毒性及びMCPAーEの分解代謝産物であるMCPAの慢性毒性実験を行った。
1.MCPAーE及びMCPBーEの亜急性毒性・生後4〜5週齢のICR雄マウスにMCPAーE50〜200mg/kg、MCPBーE25〜100mg/kgを6週間及び12週間経口投与した。対照として無処理群、溶媒(コーンオイル)対照群を設けた。動物は1群10匹用いた。その結果臓器重量変化として、MCPAーE6週投与群で肝相対重量の増加を認めた。投与終了後、主要臓器の病理組織学的検索を行い、肝臓については、肝細胞の大小不同化と中心性壊死を認めた。胆嚢については、対照群に較べ投与群で乳頭状構造が顕着になる例を認めた。
2.MCPAの慢性毒性試験・生後4〜5週齢のICR雄マウスに、MCPAをコーンオイルに溶解し、40〜5000ppmのエサを作成し自由摂取させた。対照として無処理群、溶媒(コーンオイル)対照群を設けた。動物は1群30匹用いた。投与期間は18か月としその後12か月の回復期間を設けた。その結果、MCPA5000ppm群における生存率の低下を認めた。途中死亡又は臨死状態の動物は屠殺後、病理組織学的検索を行った。肝臓については、肝細胞の大小不同化、kupffer細胞の増加、後期結節を認めた。胆嚢については、乳頭状構造の増加傾向を認めた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 山本正治 他: 東北ジャーナル. 155. 385-386 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 高木修子: 日本衛生学雑誌. 43. 204 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] YAMAMOTO,MASAHARU et al.: "Activity of agricultural chemicals to modify mitomycin C induced growth inhibition of bacillus subtilis in the rec assay." Tohoku J. exp. Med.155. 385-386 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] TAKAGI,SHUKO et al.: "Subacute toxicity of MCPA and MCPB ester in mice." Jpn. J. Hyg.43. 204 (1988)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1990-03-20  

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