研究概要 |
1.大阪府I市の昭和58年度国民保険診療報酬明細書(以下レセプトという)のうち入院分について, 市の国保課において確保された全レセプト6,548枚をもとに, 入院患者の性別, 年齢, 入院年月日, 医療機関の所在地および経営種別, 在院日数, 病名(疾病中分類により3個まで採用)に関して, 全てのデータのコンピュータへの入力を完了した. 2.本データから得られた主な分析結果は, 以下のとおりである. (1) 年間の入院患者数は, 男が1,014人(レセプト枚数3,050)女が1,235人(レセプト枚数3498枚), 総数2,249人であった. 患者の年齢分布について, 70歳以上高齢者の占める割合は, 男が24.7%, 女が25.3%, 総数が25.0%であった. (2) 年間の診療点数は, 男が101,597千点, 女が104,528千点, 総数が206,125千点であった. このうち70歳以上高齢者の診療点数は, 男が35.6%, 女44.6%, 総数が40.2%であった. (3) 疾病大分類別の患者数の割合は, 主な疾患として循環系疾患が25.1%, 消化器系疾患が19.4%, 妊娠等の合併症が12.8%, 新生物が9.2%, 呼吸系疾患が9.1%などであった. (4) 在院日数区分別の患者数の割合は, 1-30日が最も多くて57.6%を占め, ついで31-60日が14.7%, 61-90日が7.8%などであった. また181日以上の者が10.1%(226人)を占めた. (5) 疾病分類別の総在院日数について, 循環系疾患では男が22,035日, 女が28,833日で, 総数が50,858日であった. また循環系疾患の平均在院日数は男が80日, 女が100日, 総数が90日であった. 3.なお昭和61年度のデータ(レセペト枚数約9000枚)については, 現在パンチ穿孔依頼中である.
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