研究課題/領域番号 |
62570250
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
岸 玲子 札幌医科大学, 医学部, 講師 (80112449)
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研究分担者 |
丸山 知子 札幌医科大学, 衛生短期大学部, 教授 (80165951)
三宅 浩次 札幌医科大学, 医学部, 教授 (20045363)
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キーワード | Childhood neoplasm / Leukemia / Neuroblastoma / Lymphoma / Etiology / Parental occupation / Home exposure / Occupational exporure / Case-control study |
研究概要 |
小児の悪性腫瘍のリスク要因の一つとして患児の両親の受精前から出生までの職業的な有害物質暴露歴、磁場、電離放射線などの被曝歴に注目しケース・コントロール研究を開始した。本研究では父親自身にも職場や自宅での環境因子への暴露歴、父方の遺伝歴を聞く形で調査を行っているのが特徴である。現在までに白血病78例(ALL68例、ANLL8例、急性単球性白血病1例、新生児白血病1例)、神経芽細胞腫29例、悪性リンパ腫(ホジキン等含む)22例、横紋筋肉腫9例、ウイルス腫瘍5例、奇形腫5例、その他10例の合計158例の症例を収集した。最終的には病院コントロール、地域コントロール共に1対2以上でマッチングさせる予定であるが、現時点では1対1でマッチ(性と年齢)できた白血病43対、神経芽細胞腫18対、小児がん全体で61対(病院コントロールのみ)についてとりあえず単変量の解析を行った。 全小児ガンの61対で有意に高いオッズ比が得られたのは分娩時の臍帯巻終と破水(OR17.0、13.0)、母の飲酒(妊娠中OR7.0、妊娠前2.7)、父の農薬散布(妊娠中OR3.7、発病時3.3)、妊娠時のペット有り(OR2.2)であった。逆に低いオッズ比はポリオの接種歴(OR:0.07)、喘息の既応(0.13)、本人のX-P歴(0.27)、分娩時の陣痛促進(剤)(0.35)、妊娠中・母に貧血あり(0.39)、造血剤の服用(0.35)などであった。 白血病の43対では有意に高いオッズ比は臍帯巻終(17.0)、母の妊娠中のハムベーコンの摂取が週1〜2回以上(OR2.6)で認められた。有意に低いオッズ比は喘息の既応(0.08)、陣痛促進(剤)(0.18)、本人の胸部X-P歴(0.25)、おたふくかぜの既応(0.27)などであった。神経芽細胞腫18対では、ポリオ接種歴、母の貧血、造血剤の服用で低いオッズ比を認めた。コントロールが病院コントロールで、かつ肺炎気管支炎が全体の3割を占めたためバイヤスを考慮する必要があると思われる。なお父母の産業・職業コードによる発ガン因子とのクロス・リンケージは、今回は行わなかった。
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