• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1988 年度 実績報告書

地域住民に多発した珪肺症の疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570256
研究機関金沢医科大学

研究代表者

中川 秀昭  金沢医科大学, 公衆衛生学教室, 助教授 (00097437)

研究分担者 森河 裕子  金沢医科大学, 公衆衛生学教室, 助手 (20210156)
田畑 正司  金沢医科大学, 公衆衛生学教室, 助手 (40188404)
キーワード出稼ぎ労働 / トンネル建設工事 / 珪肺 / 追跡調査 / 免疫異常 / 液性免疫能 / 細胞性免疫能
研究概要

1.粉塵作業出稼ぎ経験者の追跡調査
出稼ぎ珪肺患者が多発している富山県東部の5地域を選び、昭和52.53年の両年に患者把握のために出稼ぎの有無・粉塵作業の有無に関するアンケート調査を行った。この回答者を昭和63年まで10-11年間にわたり経過観察をおこなった。追跡可能であった2116人中、観察期間内の死亡者は361人であった。死亡原因のうち最も多かったのは悪性新生物であり、ついで脳血管疾患、心疾患、肺結核、塵肺の順であった。現在これら疾患死亡率に関して、出稼ぎの有無、粉塵職歴の有無、喫煙歴、及び自覚症状別に検討中である。
2.粉塵作業出稼ぎ者の免疫異常
昭和62・63年に健康診断を受けた40-69歳のトンネル作業などの粉塵作業出稼ぎ経験者159人(X線病型0-3)及び同年齢群の正常と思われる対照者251人に対し、液性免疫能と細胞性免疫能の検査をおこなった。粉塵作業者の免疫能の平均値は、IgG1505±340mg/dl、1gA288±124mg/dl、1gM117±55mg/dl、1gD2.8±(2.1)mg/dl(幾何平均)、83±(4)mg/dl・OKT3.62±10%、OKT4、39±9%、OKT8、25±8%、リンパ球幼若化試験PHA(SI)154±83、T細胞173±7%、B細胞15±6%であった。ところで免疫能は喫煙により影響を受けると言われ、本対象者でもIgG、IgAの低下とIgE、B細胞の上昇、また有意ではなかったがOKT3、OKT4/8、の上昇傾向がみられた。
これを考慮しても対照群に比べ粉塵作業出稼ぎ者群は、IgA、IgD、B細胞の上昇とOKT3、OKT4、PHA(SI)、T細胞の低下が認められた。

URL: 

公開日: 1990-03-20   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi