前年度は向精神薬物、特にベンゾジアゼピン類、ベンゾフェノン類、ヒダントイン類について、負イオン化学イオン化(NICI)法、正イオン電子衝撃(PIEI)法、正イオン化学イオン化(PICI)法によるマススペクトルを比較解析すると同時にパックドカラムによるガスクロマトグラフィー(GC)検出の条件を設定した。本年度は前年度の結果を参考として、ワイドボアキャピラリーカラムを用いて、NICIGC/質量分析法(MS)を設定した。さらにベンゾジアゼピン類、バルビタール類、ブチロフェノン類ならびに有機リン剤等について、種々の抽出法を比較した結果、Sep-Pak C_<18> カートリッジを用いる抽出法が、迅速性、回収率、不純物混入度の点から最良である事が判明した。各種薬毒物群によってその最適抽出条件が微妙に異なるため、それぞれの詳細を検討し設定した。
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