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1987 年度 実績報告書

南西諸島における急性死亡の法医学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570269
研究機関琉球大学

研究代表者

永盛 肇  琉球大学, 医学部, 教授 (50045605)

研究分担者 梶原 正弘  琉球大学, 医学部, 助手 (30152656)
内間 栄行  琉球大学, 医学部, 助手 (90093377)
大野 曜吉  琉球大学, 医学部, 助教授 (70152220)
キーワード内因性急死 / 外因性急死 / 司法解剖 / 行政解剖 / 南西諸島
研究概要

いわゆる「変死体」として取り扱われる事例のほとんどは急性死亡(以下急死と略記)に由来するが, 急死は法医学上, 各種の問題を含んでおり, 社会的にも影響が大きい.
そこで, 当法医学教室において, 昭和57年度から同61年度の間に取り扱われた変死体839例(検案184, 司法解剖387, 行政解剖268)について, 急死の原因およびその発生機序について検討した.
1.死亡を種類別に比較すると, 内因死(病死)24.6%, 自殺21.6%, 他殺11.2%, 自過失12.0%, 事故災害15.6%, その他15.3%である.
2.これを性別に比較すると, 男性74.7%, 女性25.3%であるが, 他殺では女性43.0%である.
3.他殺例を手段別に比較すると, 鋭器によるものが圧倒的に多い(約40%)
4.他殺例を年令別に比較すると, 20才代が多く, 10才未満と60才以上とがこれに次ぐ.
5.近親犯による被害者の年令をみると, 10才未満と60才以上が多い. しかも, 母殺しの約7割, 子殺しの母の約3割は精神障害者である. さらに, 精神障害者による他殺は, 全他殺例の22%に達している.
6.交通事故例は, 全検案数の約11%. 歩行者と自動二輪車の事故が全体の約2/3. 自動二輪車事故の約70%は10才代の男性により占められている.
7.疾病による急死(内因性急死)例では, 急性心疾患が約4割を示し, 脳血管系疾患, 消化器系疾患, 呼吸器系疾患がこれに次ぐ.
8.消化器系疾患による急死の大半は肝臓疾患(肝硬変症)であり, これは東京や大阪の約2倍の比率を示しているのが特徴的で, この原因としてアルコール飲料との関係が示唆される.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 水盛肇, 大野曜吉, 内間栄行, 梶原正弘, 大城尚伸: "沖縄の医療と保健" 琉球大学公開講座委員会, 224 (1987)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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