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1989 年度 実績報告書

全身性硬化症(強皮症)の線維性病変の成立におけるサイトカインの役割

研究課題

研究課題/領域番号 62570295
研究機関北里大学

研究代表者

近藤 啓文  北里大学, 医学部, 助教授 (70124922)

研究分担者 柏崎 禎夫  北里大学, 医学部, 教授 (20050429)
高品 尚哉  北里大学, 医学部, 助手 (00187949)
キーワード全身制硬化症 / 強皮症 / 線維症 / サイトカイン / IL-1 / TNF / 線維芽細胞の増殖
研究概要

全身性硬化症(強皮症)の線維性病変の成立におけるサイトカインの役割を培養系を用いて検索し、以下の結果を得た。
1.強皮症患者及び正常人の未梢血からペトリディッシュ付着細胞(単球rich)を分離し、LPS刺激あるいは無刺激で培養して得た培養上清をモノカイン上清とした。上清をHPLC-TSK Gel-G3000SWで分画した。
2.強皮症及び正常人皮膚より得た線維芽細胞を96穴平底プレ-トに単層培養し、その増殖をSchmidtに準じ3H-thymidineの取り組みで測定した。
3.HPLCで分画した上清における増殖活性は22〜35KDに認められ、ピ-クは24〜26KDにみられた。強皮症と正常人で増殖活性の分布パタ-ンには差異は認められなかった。
4.モノカイン上清及び分画の増殖活性についてIL-1α、IL-1β、TNFαに対する抗血清を用いて抑制試験を行った。強皮症モノカインはIL-1α抗血清で強く抑制され、IL-1β、TNFα抗血清で弱い抑制が認められた。
5.モノカイン上清、HPLC分画におけるIL-1α、IL-1βをELISA kit(大塚製薬)で測定した。強皮症、正常人上清のいずれもIL-1α、IL-1βを測定しえたが、強皮症上清ではIL-1α、IL-1β量はその線維芽細胞増殖活性とよく一致し、ピ-クは24〜26KD分画に認められた。
以上の成績から、強皮症の単核球培養上清には線維芽細胞の増殖を促進するサイトカインが認められ、その活性のピ-クはHPLCで24〜26KDに分画された。その上清には抑制試験からIL-1α、IL-1β、TNFαの存在が示唆された。強皮症ではIL-1α/β比が高く、とくにIL-1αの重要性が注目された。

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公開日: 1993-03-26   更新日: 2016-04-21  

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