研究概要 |
(1)癌性腹水中のリンパ球をTwo-color FACS解析の結果, Leu2a^+15^-, deu3a^+8^-, Leu7^+11^-細胞比率は末梢血リンパ球(PBL)のそれに比べて増加しLeu2a^+15^+, Leu3a^+8^+細胞比率はPBLに比べて低下した. しかし肝硬変患者の腹水リンパ球の検査結果と比べて差異は認とめられなかった. これらの腹水中に存在するリンパ球をγ/L2あるいはTCGFを用いて培養し細胞障害活性, ならびに免疫学的Phenotypeの解析を行っている. (2)胃癌患者PBLをWL2或いはTCGFの存在下で2週間培養した. その後, NK-感受性K562細胞あるいはNK-非感受性Daudi細胞を標的とする細胞障害試験ならびにその抑制試験を実施しLAK活性, ならびにLymphekine-〓〓〓〓ter suppressor (LAS)細胞活性を測定した. WL2で培養するとLAK活性は確実に誘導されたが病期の進展と共に低下した. この低下は〓FNを添加し培養することにより上昇した. このLAK細胞のphenotypeはLou2a^-15^-, deu3a^+8^-, deu7^-11^-, HLA-DR^+1L2R^+であることが明らかとなった. TCGFで培養すると胃癌切除不能群ではLAK活性は誘導されず, LAS細胞が生成された. LAS細胞のPhenotypeはLeu2a^+15^-, Leu7^-11^-, HLA-DR^+1L2R^+であった. (3)ヒト胆のう癌に対するモノクローナル抗体(H1-531)とヒト膵癌細胞に対するモノクローナル抗体を作製し(SK-930, SK-117), 各々対応抗原の生化学的解析ならびに各種癌組織における分布を検索した.
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