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1987 年度 実績報告書

薬物性肝障害起因薬剤の活性-毒性代謝産物の新しい評価法とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 62570309
研究機関千葉大学

研究代表者

野村 文夫  千葉大学, 医学部・第1内科, 助手 (80164739)

研究分担者 田辺 雄一  千葉大学, 医学部・第1内科, 医員
キーワード肝ミクロソーム / アセトアミノフェン
研究概要

正常ヒトリンパ球を標的とし, その障害度から薬物の毒性代謝産物を評価する事を目的とし, 初年度は代表的肝毒物質であるアセトアミノフェンを用いて検討した. 正常人末梢血よりFicoll-P〓gveを用いリンパ球を分離後Hepes-Buffered RPMI1640で1×10^6/mlに調整し, NADPH産生系の存在下にアセトアミノフェン(1mg/ml)及び肝ミクロソームと反応させ(37゜C, 2時間), その後, 10%FCS添加Hepes-buffered RPMI1640中で37゜C, 16時間培養した. 培養後リンパ球障害度をTrypan blve exclvsionにより測定し, 100個あたりの障害リンパ球の百分率を障害度とした. 予備実験により至適ミクロソームたん白〓度を決定した後, 代謝産物の産生が強まる条件(フェノバルビタール前処置ラット肝ミクロソームの使用)と産生が弱まる条件(反応系に還元型グルタチオン0.5mM 添加)を設定し, 障害度の変化をみた. ミクロソームたん白量を0.05mg/mlから2.0mg/mlまで変化させると1mg/mlまではたん白量の増加と共にリンパ球障害度も段階的に増加した. またフェノバルビタール前処置ラット肝ミクロソームのリンパ球障害能は〓照群に比し, 有意に大であった. (66.7±98%VS15.8±6.8, P<0.005)さらに還元型グルタチオン存在下ではリンパ球障害度は有意に減少した.
以上の検討から, 正常ヒトリンパ球を標的とし, その障害度から, 薬物の毒性代謝産物産生量を測定し得る事が認められた. 今后, 各種薬剤, 肝疾患々者リンパ球を用いて検討をさらに近めていく手〓である.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 野村文夫 他: 日本消化器病学会誌. 84. 2129 (1987)

  • [文献書誌] Nomura,F. et al: Anesthesia and Analgesia. (1988)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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