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1987 年度 実績報告書

パラインフルエンザウイルス感染症のウイルス学的免疫学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 62570345
研究機関三重大学

研究代表者

駒田 洋  三重大学, 医学部, 助手 (10144247)

研究分担者 伴戸 久徳  三重大学, 医学部, 助手 (20189731)
鶴留 雅人  三重大学, 医学部, 助手 (50159042)
伊藤 康彦  三重大学, 医学部, 教授 (00022872)
キーワードパラインフルエンザウイルス4A型, 4B型 / モノクローナル抗体 / 感染モデル / ELISA法 / 免疫沈降法 / NP / HN / F
研究概要

パラインフルエンザウイルスの中で, 4型(subtypeA,Bがあり, pa-4A,pa-4Bと略す)は増殖が良くない為, 基礎ウイルス学的解析が遅れ, 感染の実態も明らかでない. 今回pa-4A,4Bに対するモノクローナル抗体(MAb)を作製し, またニホンザルを用いて感染モデルを作製し, 抗体応答について検討した. ウイルスはpa-4A,4B, 細胞はLLCMK_2及び初代サル腎細胞を用いた. MAbはBALB/Cマウスを用いて作製した. 感染モデルはニホンザル7匹にネブライザーで鼻粘膜にウイルスを感染させ, 抗体応答について調べた.
1)MAbについて
(a)pa-4A特異的クローンが得られ, その中にNp抗体が10個近く得られた. 中和, HI活性を有する物(抗HN)があり, これを用いて初めてpa-4AのHN蛋白を同定した. また中和活性有, HI無の物もあり, 抗HN又は抗Fと考えられる. pa-4B特異的クローンも得られ, 現在同定中である.
2)感染モデルについて
(a)ELISA法によるPa-4Aに対する抗体の解析を行ない, 血清中にIgG抗体が2週目から上昇し, 10週目の再感染でブースター効果が認められたが, IgM抗体は2週目にピークとなり, ブースター効果は認められなかった. IgA,E抗体は血清中には認められなかったが, 唾液, 鼻粘膜ぬぐい液中に2週目をピークとして認められた. 中和抗体, HI抗体はIgGの動きにパラレルであった.
(b)免疫沈降法によりウイルス蛋白に対する抗体を調べると, Npに対する抗体が2週目から認められ, 再感染後の12〜13週にピークとなり, HNについても同様であったが, Fについては2週目で出現後いったん消失し再感染後認められた. この結果はムンプスウイルスの場合に似ていた.
(c)pa-4Bについては, 感染血清等の採取が終了し, 現在解析を進めている.

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Yasuhiko Ito: Archires of Virology. 95. 211-224 (1987)

  • [文献書誌] Yasuhiko Ito: Journal of General Virology. 68. 1289-1297 (1987)

  • [文献書誌] Yasuhiko Ito: Journal of General Virology. 68. 1261-1266 (1987)

  • [文献書誌] Hiroshi Komada: Cell Structure and Function. 12. 345-355 (1987)

  • [文献書誌] Masato Tsurudome: Archives of Virology. 97. 167-179 (1987)

  • [文献書誌] Hisanori Bando: Journal of Virology. 61. 553-560 (1987)

  • [文献書誌] 鶴留雅人: "ウイルス病の制圧とワクチン ムンプスウイルス" 日本臨牀, 5 (1987)

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公開日: 1989-03-20   更新日: 2016-04-21  

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