研究概要 |
本研究中に見出された変異アポリポ蛋白質のうち正常血清中ではほとんど存在しないアポC-IIIの変異遺伝子(シアル酸を含まないアポC-III-O)のクローニングに成功し, このクローンについて遺伝子解析をした結果, 正常ではその構造中糖鎖が結合するスレオニンをコードする塩基(ACT)がA〓G変異を生じアラニン(GCT)に変異していることを見出した. この変異により新たにAluI制限酵素による切断部位が生じるため, アポCIIIcDNAのエクソン4のPvuII-HaeII断片をプローブとして用いると遺伝子診断が可能になることが証明された(J.Lipid Res). また, 変異アポリポ蛋白Eは患者のDNA libraryより数個の陽性のクローンを得たが, その患者がヘテロ接合体であるため正常の遺伝子か変異の遺伝子かは今後の研究に残されている. 現在, 塩基配列を決定するためにMB系へのサブクローニングを行っている.
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