研究課題/領域番号 |
62570473
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
佐古 正雄 神戸大学, 医学部附属病院, 助教授 (60030970)
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研究分担者 |
土師 守 神戸大学, 医学部附属病院, 助手 (10198707)
廣田 省三 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (20181216)
河野 通雄 神戸大学, 医学部, 教授 (60030938)
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キーワード | 温熱療法 / 誘導加温 / 交番磁界 / 温度測定 / 光ファイバ-温度計 |
研究概要 |
本研究における温熱療法の原理は交番磁界を用いて微小な磁性体を発熱させる誘導加熱法であり、使用装置は強力な高周波(200V,6-12kw,500khz)を発生し、更にアプリケ-タ・コイルの周囲では、強い交番磁界を発生している。このような環境下で温度測定を行うには、高周波や交番磁界に影響されずに測定できる温度計が必要である。一般に温熱療法時に用いられている熱電対型の温度計では、交番磁界によりプロ-ベ部分の熱電対自体が発熱する事や、高周波が温度計本体に流れ温度計を損傷し測定できない。このため、高周波や交番磁界に影響されずに測定が可能と考えられる光ファイバ-温度計に着目し、温度測定法の確立を図った。 ー高周波及び交番磁界内での光ファイバ-温度計による温度測定の評価ー 高周波及び交番磁界を発生させ、ファントム内の温度を光ファイバ-温度計(3Z4D:立石電機製)を用いて繰り返し測定し、これを同時に測定したアルコ-ル温度計(高周波、交番磁界に影響されない)と比較した。また、光ファイバ-温度計の損傷の有無を検討するため、経時的に標準温度計と対比した。また血管カテ-テルを介する測定法についても検討した。 結果:週1ー2回、6か月にわたる調査の結果、今回用いた温度計及び光ファイバ-・プロ-ベは高周波及び交番磁界内でも安定した精度で温度測定ができる事が確認された。しかし、光ファイバ-・プロ-ベは径0.7mmと細く、血管カテ-テルを介して血管内へ挿入できたが、カテ-テルの屈曲が直径8cm以下の場合は光ファイバ-の屈曲が困難で、この場合は従来行われている様に、腫瘍をエラスタ針等で直接穿刺し、これを介し測定する必要があると考えられた。
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