研究概要 |
名古屋市立大学病院設置の超電導磁気共鳴装置Gyroscan S_5を用いて、volunteerや実際の症例の心拍同期磁気共鳴画像を得た。良好な3次元画像を得るためには、5mmのslice厚で心臓全体を撮像する必要があるが、心拍同期をかけているために一人の撮像に3時間以上を要することがわかった。これではルーチンワークとしては応用できず、やむをえず10mm slice厚で、Measurementsの回数を2回にして128×128マトリックスの撮像を施行することにした。このデータを磁気テープを介して、名古屋大学大型計算機センター設置のcomputer Graphics Systemに転送し、画像処理を試みた。この画像においては、各心房、各心室の輪郭抽出に関しては用手法を用いれば、少し困難を伴いはするが可能であることが判明した。しかしながらcomputerによる自動輪郭抽出はS/Nの点からみて困難であることが判明した。そこでルチーンワークあるいは集団検診に応用することが目的であるから、Man-Machine systemを製作して研究を遂行することに決定した。また、voxel法による3次元立体画像表示を種々試みたが、もう一つ立体感に乏しく、要する手間と時間のわりには臨床的有用性は少いと思われた。そこで一応voxel法は断念し、wire frame法、surface reconstruction法を用いて3次元立体表示するシステムを製作する方針となった。wall motionを観察するsoftwareならびにcardiac output,ejection fraction等も3次元計測値して求めるsoftwareも一応作成した。以上のようなprocessがルチーン化できるように、PC9801VM(NEC社製)にて処理できるようにした。このパーソナルコンピュータを用いたシステムであれば、MRI撮像現場に設置できる簡単なシステムとなりうるからである。そして汎用性をもたすため、MRIデータ入力はMTを介した入力ではなく、ITVカメラを介したoff line入力になるようにした。
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