研究概要 |
62年度の研究計画は, (1)インスリン非依存性糖尿病動物モデルNONマウス遺伝子ライブラリーの作製と, (2)NONマウスインスリン遺伝子をクローン化することであった. まず, 私はNONマウス肝より高分子DNAを抽出し, 湿重量約1gの肝より6〜9mgの高分子DNAを得た. この高分子DNAを制限酵素MboIで部分水解し, 蔗糖密度勾配遠心法により約20KbpのDNA断片を得た. この20Kbp断片をバクテリアファージLamda Dashをarmとし, T_4Ligaseを用いてBam HI siteに挿入し, 組換え遺伝子を作成した. この組換え遺伝子を次にKit(Giga pack Gold^<【O!R】>)を用いてin vitro packagingを行い, 成熟ファージを作成した. この操作により1.1×10^6pfuのNONマウス遺伝子ライブラリーを得たが, このライブラリーをVCS257をホストとしてamplifyし, 約1万倍(1.6×10^<10>pfu)の遺伝子ライブラリーを完成した. 次に, この遺伝子ライブラリーよりインスリン遺伝子をクローン化するため, rat proinsulin I cDNAをprobeとして, 上記遺伝子ライブラリーを現在スクリーニング中である. 6×10^5pfuに対する一次スクリーニングでは51個のシグナル陽性プラークを得ており, 更にこのファージを3次スクリーニングまで行い, インスリン遺伝子のクローン化も本年度内に終了する予定である.
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