研究概要 |
(1)LAK細胞の癌さい法認識機構の解明-LAKに特異学クローン抗体の作製-LAK活性を有する本白血病細胞を抗原として単クローン抗体を作成した. 152個の陽性クローンについてスクリーニングを行なった結果分子量120kdのLH10を分子量240kdの抗原を認識するLH49が得られた. これらの抗体は本血病細胞特異であり, 他のT細胞性白血病細胞とは調べるかぎり反応せず健常人抹消血リンパ球の18-25%と反応する. LH49と従来より知られているNKH-1とは分子量で近似しているが, 本細胞がもともとNKH-1抗原が陰性のところから異なった抗原であると考えられる. これらはLGL亜分画を認識する新しい単クローン抗体であることが示唆される. (2)LAK細胞由来細胞障害因子(LAKCF)の同定. 本白血病細胞由来しAKFを従来知られているNKCFと比較したところ次下の特異性が見出された. すなわち, 標的細胞をK562にとるかぎりLAKCFとNKCFの間での増殖阻害脳に差異は見られなかった. しかし標的細胞をRaji細胞にとると, LAKCFはNKCFより硬度な障害脳に見られる為現在さらなる精製検出方法を鋭意検討中である. (3)LGL白血病表面にTac抗原とは異なる第2のIL-2のIL-2レセプター(IL-2R), P75の検出. この白血病の細胞障害能はIL-2刺激で量的質的に拡大し, 増殖も見られたが従来IL-2Rと考えられたTacは見出されなかった. 私達はchuricel crosslinking法を用いてP55Tacとは異なる新しいIL-2R, P75が白血病細胞表面に存在することを見出した. そのアフィニィフティーは1.14-6.08nM(kd)でレセプター数は1500/cellである. したがって本白血病細胞の細胞障害能の拡大はIL-2がTacではなくて, このP75に結合することにより活性化の第一段階がスタートすることが明らかにできた.
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