研究概要 |
1.LGL白血病細胞のNK活性の抗class IMHC(HLA-A,B,C,)単クローン抗体(W6/32)による抑制機序の検討。 本白血病細胞のNK活性がW6/32抗体により実全に抑制された。しかし、この抑制能はW6/32抗体でも腹水型のものを1/100(V/V%)作用したときのみ見られFusion細胞の培養上澄のみを同量作用したものではまったく見出されなかった。しかし、この量の培養上澄型のW/32を加えて、さらにFITC標識抗家兎抗血清を作用させ蛍光顕微鏡で検鏡すると100%のものが陽性であった。以上の点から、W6/32の作用は過剰の抗体が存在するときのみ見出されるという奇妙な結果が得られた。この作用については抗体によるものなのか、腹水型にしたときの血清成分によるものなのか今後の検討が必要であろう。 2.p55とは異なる新しい第2のILー2情報伝達可能なILー2レセプターp75の検出。 LGL白血啓細胞はT細胞及びNK細胞のILー2による活性化すなわちLAK化の研究に適している。しかし、このp55Tac ILー2レセプターのない細胞がいかにしてILー2で活性化を受けるかという点に関しては不明であった。LGL白血病細胞表面の^<125>I標識ILー2に対するレセプターの検出をchemical cross-linking法を用いて試みて見た。すると、分子量75kdのp55とは異なる第2のILー2レセプターが新鮮分離時に無刺激ですでに表現されていことを見出した。ま本細胞の増殖は、二次的に誘導されるp55Tacとp75との共同作業により最大限達成されることを明らかにした。 3.LGLーCFをコードしているCDNAのクローニング 現在までのところクローニング後のスクリーニングに耐るまで充分にLGLーCFが精製できていない。今後さらに精製を進める予定である。
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